幹事クリタのコーカイ日誌2015

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11月17日 ● 白鵬は双葉山になることをやめた。

 白鵬が今日の一番で栃煌山相手に猫だましで勝ったそうです。それも立合いと振り向いてもう1回と2度もやったそうですから、これは完全に最初から狙ってやっています。もっと言えば遊んでいると言ってもいいでしょう。猫だましという技は小兵力士が格上相手に奇襲をかけるものであって、横綱がやるというのは前代未聞です。

 白鵬は取組後に「うまくいった」と喜んでいたそうです。もう彼はきっと双葉山や大鵬になることをやめたのでしょう。どこまで真面目に相撲に取り組んで、前人未到の記録を残しても、それでも自分は受け入れられないし非難を浴びるし、国籍を変えない限りいくら望んでも親方にもなれない。だったらもう相撲の伝統なんてものに縛られるのはやめだと考えて自由に遊んでいるとしか思えません。

 以前から目立つ白鵬の土俵上でのマナーの悪さは、ここにきて取組それ自体にも及んできてしまいました。こうなっても協会は白鵬を放置しておくのかどうか。白鵬は「俺を首にできるものならしてみろ」と思っています。白鵬がひとりだけ断然強いのですから、興行としての大相撲を考えた場合、どうあっても白鵬を引退させることはできません。それがわかっているからこそ、白鵬は好き勝手に振る舞っています。

 しかも白鵬のうまいところは、ルールではなくマナーを破っているところです。ルールを破ればそれは簡単に罰を与えることができますが、マナー違反に対しては非難を言うことはできますが、それ以上のことはできません。猫だましをしてもルール上は認められているのですから「横綱らしくない」とぶつぶつ言うくらいしかできないのです。これぞグローバル化です。日本人同士ならルールではOKでもマナー違反だからダメで話は通じますが、文化の違う外国人に明文化されていない「暗黙のルール」は通用しません。相撲だけの話ではないでしょう。

 良い解決策は恐らくありません。白鵬は確信犯ですし、協会は大看板の白鵬抜きでの興行は考えられません。とにかく白鵬に代わる新しいスターが現れるのを待つしかないと思いますが、現状ではまだ当分それも難しそうです。その間に白鵬がどんどん相撲界を変えていってしまうんでしょう。


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