幹事クリタのコーカイ日誌2015

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11月2日 ● 錦織ツアーファイナル出場決定。

 錦織圭が昨年に続いて世界のトップ8しか出られないロンドンでのツアーファイナルへの出場を決めました。正確に言うと「決めた」というよりも「決まった」んですけど。ツアーファイナルへの出場権は今年1月からの加算したポイントの上位8人で決まります(細かい規定はいろいろありますが)。錦織はフェレール、ガスケと3人で残る2つの枠を争っていましたが、先週のバーゼルの大会を錦織はスキップし、出ていたガスケが負けた時点で、錦織の方が上になることが確定したのです。残る大会はパリのマスターズ1000のみで、ここでガスケが優勝しても錦織とフェレールをガスケが上回れないということで、7位タイの錦織とフェレールの出場が決まりました。2年連続で出場というのは快挙であり素晴らしいことです。

 今年の錦織はシーズン前半は順調でした。優勝も積み重ねたし、グランドスラムやマスターズ1000でも着実に上位に勝ち上がりました。ところがウィンブルドンあたりからおかしくなりました。2回戦を棄権負け。さらに北米シリーズでも最初は良いかなと思ったのに、全米での衝撃の1回戦敗退。アジアシリーズに入っても東京、上海とパッとしないまま尻すぼみで終盤を迎えてしまいました。ランキングも一時は4位だったのに今は7位まで後退しています。細かな故障はあるようですが、それよりもどこか乗り切れないというか、テニスの歯車がかみ合っていないという印象です。

 去年なら大事なところでギアを上げて勝負強く接戦を勝ち抜いてきていたのに、今年の後半は全米1回戦に象徴されるように「ここぞ」でミスをして勝機を逃しています。もちろん相手に研究されてきたということもあるでしょうが、何より本人のメンタルに狂いが出ている感じです。昨年のツアーファイナルではマレーを圧倒し、これはいよいよ4強に食い込むぞと思わせたのに、1年経ったら、むしろ4強に引き離されてしまい、彼らに続くトップ10下位の常連というところに収まってきてしまいました。

 この位置には多くの有力なライバルがいます。バブリンカ、ベルディヒ、フェレール、ガスケ、ツォンガ、チリッチ、ラオニッチといった面々です。ここから一時は頭一つ抜け出たかと思ったのに、またこのグループに吸収されてしまいました。ナダルが復活してきたいま、相変わらず男子テニス界は4強支配が続いています。残るパリとロンドンでは錦織が昨年の輝きを取り戻して、もう一度4強に楔を打ち込むような活躍を期待しています。


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