幹事クリタのコーカイ日誌2015

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10月31日 ● ハロウィンというビジネスチャンス。

 僕の中では節分の恵方巻きの次くらいにくだらないと思っているハロウィンのバカ騒ぎもようやく終わりを迎えようとしています。まあ騒ぎたい若者がいるのはいつの時代も同じですが、それにしてもここ数年の日本のハロウィンはあまりにも本来と違う方向に突っ走っていて違和感がありすぎます。「国によって楽しみ方が違っていい」などと言ったりする人もいるようですが、他国の宗教的行事なんですから、もう少し敬意をもって本質を理解した上で楽しむべきだと思います。大人がコスプレして渋谷に集まって騒ぐのは何らハロウィンと関係ありません。

 という個人的な感想は置いておいて。商売の話で考えると、最初にハロウィンをしつこく日本で商業ベースにのせようとしたのはディズニーランドではないかと思います。年間カレンダーに穴があかないように常にイベント仕掛けていく上で、せっかく気候の一番いい秋に何もないのはもったいない。クリスマスまでの「つなぎ」として無理やりハロウィンを押し込んでいたら、いつの間にか上手い具合に火がついたカタチです。もちろんディズニー以外のテーマパークも遊園地もデパートもショッピングモールも商店街も飲食店も、とにかく人を集めたいところはこうしたネタがあれば大助かりですから一斉に乗っかってきました。コスプレと結びついたお蔭でアパレルや雑貨業界、玩具業界なども特需に恵まれたことでしょう。

 音楽業界もハロウィンソングの定番化を狙っています。今年目立ったのはAKB48ときゃりーぱみゅぱみゅでしたが、まだクリスマスソングや卒業ソングのような楽曲のラインナップはできていないので、今後も毎年どんどん出してくることでしょう。またクリスマスやバレンタインデーのようにカップル狙いのイベントにはなっていませんが、これも時間を経るとともに単に「仲間」で集まるイベントから細分化していくのではないかと推測されます。クリスマスだって昔は家族でケーキを食べるか、職場の人たちと騒ぐかというイベントでした。「彼氏と2人で過ごすハロウィン」なんて特集をいつ女性誌が組み始めることやら。

 そしてプレゼント市場です。ハロウィンは秋の収穫祭ですし、子供がお菓子をもらうというイベントでもありますから、これを何とかうまい具合に「ものを貰う」日として位置づけられると、また一気に需要が広がります。秋はプレゼントするきっかけが特にない季節ですから、これが確立するとビジネス的にはおいしいことになります。ただ今の若者は貧乏ですから、バブル期のような派手なことは期待できません。むしろターゲットを余裕のある高齢者にした方が良いのかも。一番金を出すのは孫相手ですから、ハロウィンは祖父母から孫にプレゼントする日ということにすればどうかなと。

 もっとも僕は最初に書いたように、そんな商魂丸出しのハロウィンなんて御免ですけどね。このまま自分とは関係なく過ぎていくように静かにスルーしようと思っています


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