幹事クリタのコーカイ日誌2015

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10月30日 ● 自動運転はいつ実用化するのか。

 宮崎の歩道を暴走して7人の死傷者を出した軽自動車を運転していたのは認知症の治療を受けていた73歳の男性でした。この人に限らず、いま高齢の特に男性が起こす事故が目立ちます。高速道路を逆走する約7割が高齢の男性だそうです。家族からも危ないからと運転をやめるように言われているのに、それでも交通手段がないからと運転をして事故を起こす人も多いそうで、もうこれは起こるべくして起きている悲劇と言っても良いでしょう。

 数年前に亡くなった義父も晩年は運転が危うかったのを思い出します。義母が亡くなり、ひとり暮らしをしていて、通院している病院まで行くには自分が運転していくしかないので、いつもハンドルを握っていましたが、義父は最終的には自ら「危ないから」と運転免許を返上しました。それ以降はバスで病院に通うか妻が乗せていっていましたが、うちから義父の住んでいる妻の実家までは車で片道1時間以上かかりますから、なかなか毎日の足代わりにはなれませんでした。ましてもっと田舎に住んでいる高齢者では、公共交通機関なんて当てにならないでしょうから車がないと生きていけません。危なくても何でも運転せざるを得ないのでしょう。

 解決策はもちろん地域の公共交通機関を発達させたり、高齢者のための施設を充実させたり、ケアをする人を増やしたりなど、国や自治体の対応が考えられますが、当然税金を費やすことになり、財源のことを考えるとそこまで福祉に金をかけることはこのご時世に簡単ではありません。高齢者対策はもちろん考えなくてはなりませんが、こと「高齢者と運転」というテーマで考えるなら、やはり「自動運転」が一番効果的ではないかと思います。

 すでに自動車メーカーはかなり完成度の高い自動運転車を発表しています。あとは技術の詰めももちろんですが、法整備と社会インフラの整備でしょう。東京や大阪のような日本の都市部での複雑な交通環境で自動運転を許可するのはまだまだ危ういかも知れませんが、車が必要不可欠な「生活の足」となっていて、しかも高齢者が多く交通量が少ない過疎化の進む地方だけでも優先的に自動運転を実用化していくということで早期の実現はできないものでしょうか。社会実験になってしまいますが、それでも将来のことを考えたら、早期導入が望ましいと僕は思います。僕自身、20年後くらいにはお世話になっている可能性が高いので。


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