幹事クリタのコーカイ日誌2015

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10月5日 ● 錦織に辛いドロー。

 いよいよ楽天ジャパンオープンが始まりました。注目は錦織の連覇なるか、です。全米で衝撃の1回戦敗退から初めてのトーナメント。先日のデ杯コロンビア戦では万全のテニスで日本に勝利をもたらしただけに、もう全米のショックからは回復しているとは思いますが、やはり初戦は心配です。

 その初戦の相手はクロアチアの18歳、ボルナ・チョリッチ。いまテニス界でもっとも期待されている若手有望選手です。まだ18歳ながらすでにマレーやナダルに勝っています。錦織がマレーに初勝利したのは昨年、ナダルに勝てたのは今年です。いかにチョリッチが早熟かわかろうというものです。ランキングもすでに38位とグランドスラムでのシード入りも目前。初戦としてはかなり厳しい相手となりました。

 試合はチョリッチが飛ばして一気に6-2で1セット目を奪います。錦織としては全米のペール戦を思い出すいやな流れ。錦織対策は錦織よりも先に攻めることだと世界中の選手が気づいているようです。しかしさすがに錦織。2セット目からは主導権を握りました。試合が安定してくれば錦織のペースです。2セット目6-1、ファイナル6-2と完勝して初戦突破です。

 これで恐らく錦織はこの大会にいつもの心理状態で臨むことができるようになったと思います。ただ問題は今回のドローが本当に錦織にとって厳しいものになっていることです。2回戦はビッグサーバーのアメリカのサム・クエリー。有明のような速いコートではビッグサーバーは極めて危険な相手です。そしてクエリーに勝つと昨年全米決勝で負けた第6シードのマリン・チリッチ。今年の全米でもベスト4に入っているハードコートに相性が良いこれまたビッグサーバーの強豪です。

 そして準決勝が錦織にとって大きな壁となっているフランスの第4シード、リシャール・ガスケ。錦織がツアーで最も苦手としている選手です。なにせ錦織はビッグ4の全てから勝利をあげているのに、これまでガスケには5回戦って未勝利で負け方も完敗ということが多く、錦織にとってはビッグ4と同じ、もしくは彼ら以上に厳しい相手です。錦織がここまで負けこんでいるのはガスケだけなので、ぜひここで初勝利を願わずにはいられません。

 そして決勝はこれまた錦織が苦手なスタン・バブリンカ。今季は全仏で優勝してジョコビッチ年間グランドスラムを阻止しました。2度目のグランドスラムタイトルを取り、いまやビッグ4と並ぶ実力者です。ただバブリンカは速いコートはそれほど得意ではありません。ハードコートが一番相性がいい錦織の方がその点では有利だとは思いますが、なにせ相性の悪さがあるだけにどうなるかわかりません。

 それにしてもビッグ4もいないのにタフなドローです。ディフェンディングチャンピオンだけに優勝してもポイントは増えないのに苦手な相手が続くという「錦織は辛いよ」な大会です。


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