日本のサッカー人気は代表人気とも言われているくらい、Ｊリーグは最近いよいよ影が薄くなっているのが残念です。あのＪリーグが始まった時のブームと人気はどこにいってしまったのかと目を疑いたくなるくらいです。そのＪリーグ発足時の１０チームのことを「オリジナル１０」というのですが、その中でこれまで一度もＪ２降格経験がないのが、鹿島、横浜ＦＭ、名古屋、清水の４チームです。チームの浮き沈みがある中、ここまで２０年以上も生き残ってきたことは素晴らしいのですが、そのうち清水がいよいよ降格しそうになっています。

　清水は昨年も危ういところでしたが、何とか最終戦で踏みとどまりました。しかし今季はいよいよ崖っぷちです。同じ降格争いをしている今日の松本山雅戦に負けて最下位独走状態に。次節にも降格が決まるところまで追い込まれてしまいました。すでに同じ静岡県の磐田がすっかり往年の面影もなくＪ２落ちしているいま、清水まで落ちてしまっては「サッカー王国」静岡の面目も完全に失墜してしまいます。幸い、磐田は現在Ｊ２で２位と自動昇格圏内にいるので、来季はＪ１に復帰できそうなのが不幸中の幸いと言えるかも知れません。

　元来市民クラブである清水が少ない予算の中でここまでＪ１をキープできたことが奇跡なのかもとは思います。トヨタのお陰で予算が潤沢にあるはずの名古屋ですら毎年中位でウロウロしているのですから。しかし僕らが子どもの頃から清水は「日本のブラジル」と呼ばれたほどのサッカー王国。日本のサッカー人気が全くなかった頃でも清水を中心とする静岡県が日本サッカーを支えてきたのですから、やはり清水には強いチームでいてほしいという思いはあります。

　来年Ｊ２に落ちても、１年でまたＪ１にあのオレンジのユニフォームが帰ってきてくれることを願うばかりです。