幹事クリタのコーカイ日誌2015

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9月29日 ● ボロボロになってもやる松中。

 ソフトバンクの松中が移籍を決意しました。かつての主力打者であり三冠王も獲得した松中も今年41歳。2軍で埋もれて1軍での出場機会を与えられずにこのまま引退することは、松中の気持ちの整理がつかなかったようです。移籍先を探して「ボロボロになるまで」やりたいという意向です。

 中日は山本昌、谷繁、小笠原などベテランの引退が相次いでいて、中には和田のようにまだまだ活躍できそうな選手まで引退をしてしまいます。落合GMが和田に引導を渡したようですが、だったら松中のように他球団に移籍してという選択肢もあったはずですが、和田はどうやら来季2軍監督とかコーチとかの約束手形をもらったらしいという噂もありますので、中日の将来の指導者という含みあっての引退でしょう。もちろん本人に去り際はキレイにしたいという意思もあったのでしょうし。

 かつて王貞治は30本塁打を放ちながら引退を決めました。自分ではホームランだと思った当たりがフェンス際で失速するようになったからだということですが、余力を残しながらもかつての自分ではないという自覚のもとに引退を決意する選手もいます。ボロボロになるまでやるか、どちらを選ぶかは選手個々の考え方ですから、どちらが正しいということではありません。中日でも岩瀬は来季も現役続投を決意したということですし、岩瀬も納得できるまでやるつもりなのでしょう。

 いずれにしてもこうした選択が自分でできるのは、それだけの実績を積み上げた者だからこそです。引退するか続けるかを球団が選ばせてくれるだけの功労者であり球史に残るような名選手だから、その意思を無碍にはできないわけで、凡庸な選手の場合はほとんどが現役を続けたくても首を切られて終わりです。シーズンが終わると、そういう「普通」の選手たちの厳しい現実が待っているわけで、毎年のことながら大変だなと思わざるを得ません。


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