幹事クリタのコーカイ日誌2015

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9月11日 ● セイバー!

 「タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バイバー、ジャージャー!」というのはAKB48のライブなどでファンがする掛け声(MIX)ですが(由来など詳細を知りたい方はネットで調べればいろいろ出てきます)、最近のテニスファンで話題なのは「セイバー」(SABR)です。何かというと、いま開催されている全米オープンテニスの直前にあったシンシナティの大会でロジャー・フェデラーが披露した新戦法。相手のサービスの時にスルスルとネットに近寄っていき、サービスラインのすぐ後ろで相手のサービスをハーフボレーで返し、そのままネットに詰めていくという奇襲です。

 このプレーの何がすごいって、男子プロの強烈なサービスに向かっていき、弾んだ直後にリターンをするというのは、反射神経、予測、技術を全てパーフェクトに兼ね備えていないと、とてもできることではないからです。普通のリターンにこのセイバーを混ぜられると相手は驚いてかなり混乱するようで、意外にポイント獲得率が高いのです。仮に失敗してもサーバーにいろいろ考えさせプレッシャーをかけることができるので、フェデラーはジョコビッチなど上位の選手にも使ってシンシナティで優勝、さらに全米でも使って勝利を得ています。

 これはまさに天才フェデラーならではの戦術です。しかもフェデラーは今や34歳。その年にして新しい戦法を編み出して実践するというあたりがフェデラーの面目躍如と言っていいでしょう。ちなみにセイバーは「Sneaky Attack By Roger」の略です。すでに「生ける伝説」として数々の記録を打ち立て、数多くの記憶に残るプレーでファンを魅了してきたのに、さらに自分の名前を冠した新戦法でレジェンドぶりを高めていくフェデラー。できたら全米でもこのセイバーを駆使して優勝してほしいものです。

 ちなみに我々のような草テニスプレーヤーでもサービスが極端に遅ければセイバーはできます。できますけどリスキーでミスする確率は高いですから、普通にライジング気味のリターンダッシュをした方がずっと良いと思います。フェデラーの真似をしたい人はもちろんどんどんやってみれば良いと思いますけど。


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