幹事クリタのコーカイ日誌2015

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8月21日 ● メール書くときは落ち着いて。

 いまうちのサークルは基本的に女性のみメンバー募集していて、男性は入会制限しています。男性は毎回10人前後集まっているのでメンバーが余っているのです。それでも転勤などの事情があって、名古屋で友達もいないしテニスがしたいという上級者(体育会出身者、コーチ経験者など)に限って入会を受け入れていますが、そういう事情がない限りは基本的には男性はお断りをしています。

 それなのに相変わらず男性からの入会申し込みはちょくちょく来ます。Aくんもそんな1人でした。最初「テニス365」というテニスに関するポータルサイトを通じて申し込んできました。そのサイトに登録してあるうちのサークルの注意事項として、サークルのサイトにある募集要項を読んでプロフィールなどをきちんと書いてメールしてくれとなっているので、まずAくんにそうしてくださいと丁寧にメールしました。もちろん、男性はお断りする場合もありますと書き添えておきました。

 するとAくんはプロフィールのみを箇条書きで書いて送ってきました。そこには一言の挨拶もなにもありません。本当にプロフィールの箇条書きだけです。メールの文章に人柄が出るものですが、文章がないというパターンは斬新でした。書いてある内容も住所氏名連絡先以外には22歳社会人1年目営業職、テニス歴スクールで4年ということのみ。先に書いたように男性は募集していないし、特別に事情のある上級者のみ検討すると書いてあるのに、これでは到底入会してもらうわけにはいきません。レベルの問題もさりながら、そもそもメールに一言の挨拶も書けないようでは、異業種交流「社会人」サークルで他のメンバーとうまく付き合いができるとも思えません。

 仕方なく僕はまた改めて丁寧にお断りメールを書きました。これまでにもたくさんそうやってお断りしてきたので、この手のメールはさすがに書き慣れています。基本的に男性は募集していないこと、テニス歴4年ではサークルのゲームについてこられないだろうということ、年齢的にもアラフォー中心のうちのサークルではうまくやっていけないだろうこともきちんと断る理由として述べた上で、どこか同世代で楽しめるサークルを見つけてテニスを楽しんでくださいと書き添えておきました。

 これまでの例ではこのメールに対する反応は3通りです。(1)そのまま連絡なし(60%)、(2)残念ですが諦めますと返信あり(30%)、(3)そこを何とかと熱意ある返信がくる(10%)。(3)の場合は僕も再考して来てもらうこともあります。でも今回は(1)のパターンだろうなぁと思っていたら、1時間もしないうちにAくんから返信がきました。あれ、意外と粘るタイプかなと思ったら「見てもないくせに、よく言えるな。(中略)お前のところ どっかの企業のようなメールやな。腹立つわ」という罵倒のメールでした。

 おー、これは新しいパターンだなぁとしばし感動です。だってツイッターなどで匿名で罵倒してきているわけではないんですよ。Aくんはつい先ほど自分のプロフィールを僕に送ってきていて、本名も住所も連絡先の電話番号もメールアドレスも僕に知られているのです。それでこの文章。ある意味、素晴らしい勇気です。僕がちょっと怖いオジサンだったらどうするつもりなんでしょう。そうでなくても彼の会社(しかも営業)の取引先かも知れません。世の中、どこでつながっているのかわからないのですから、知らない人には「企業のような」丁重なメールを送るのは当然です。

 あまりにもAくんが隙だらけなので、かえってある種の好感を持った僕は丁寧に彼にメールを返信しておきました。まさか入会を断られると思っていなくて(そう事前に断ったはずですが)、きっと腹立ちまぎれに書きなぐってしまったのでしょうが、これからもテニスサークルを他で探すなら、そういう対応では誰も受け入れてくれないから気をつけなさいとアドバイスをしておきました。彼が素直にそれを聞いてくれるか、それともさらに腹を立てたかはわかりませんが、まだ若いのでいつかちゃんとした社会人になってくれたらいいなと、親子くらい年の離れたオジサンは願っています。

 ちなみにこの話はもう半年近く前のことです。当時すぐに書いたらAくんが読んでさらに傷つくかも知れなかったので、少し間を置かせてもらいました。まあこれもAくんが嫌がる「企業のような」対応かも知れませんが、それが大人ってもんですから。


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