幹事クリタのコーカイ日誌2015

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8月15日 ● 錦織、ナダルに初勝利。

 モントリオールで開かれているマスターズ1000大会のロジャースカップ。錦織が準々決勝でナダルと対戦して、見事に勝利しました。これまで7戦全敗だった苦手ナダルを相手に会心のテニスで圧倒したのですから、錦織の成長ぶりと強さが証明された一戦となりました。

 もちろんこうなることは事前に十分予想はできました。これまで全敗とは言え、最近の試合では錦織がナダルを内容で互角以上に押していました。そして今のランキングは錦織4位、ナダルは9位。もはや全盛期と比べものにならないくらい調子を落としているナダルと、昇竜の勢いの錦織。ましてコートは錦織が得意としていて、逆にナダルが苦手としているハードコートです。これだけ条件が整っていて錦織は負けるわけにはいきません。

 と、頭では理解していても、これまでナダルの驚異的なパフォーマンスを何度も繰り返し見てきたファンとしては、やはりナダルの怖さ、底知れない強さに「本当に勝てるのか?」と震えてしまいます。前半から飛ばしに飛ばす錦織がナダルを常に圧倒していても、いつナダルが巻き返してくるのかと、どこかで恐れていました。

 しかし、試合が進むにつれてその怖さは小さくなり、逆に錦織のプレーに安心感が増していきました。「これは本物だ」と見ている誰もが感じたことでしょう。それほど錦織は完全にナダルを凌駕していたのです。第2セット途中でナダルが錦織を押し返した場面はありましたが、あれも開き直ったナダルの最後の意地のプレーに過ぎませんでした。

 これで錦織は全てストレート勝利で準決勝進出。次の相手は第2シードのマレーです。そしてそのマレーに勝てたとしても決勝は王者ジョコビッチ。ビッグ4を3人続けて倒さないと優勝できない険しい道ではありますが、全米を見据えた時に、ここで4強相手に強さを見せつけておくことは大事です。そして今日のようなプレーを錦織ができれば、マレーもジョコビッチも決して勝てない相手ではありません。

 幸い心配していた故障をするような激しい試合もなくここまで勝ち上がってきました。今年の目標であるマスターズ1000大会優勝を果たせば、ランキングも自己最高の3位に上がるでしょうし、全米での優勝も現実味を帯びてきます。いよいよ錦織から目が離せなくなってきました。


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