幹事クリタのコーカイ日誌2015

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6月4日 ● 全仏は準決勝へ。

 全仏の男子準決勝の組み合わせが決まりました。トップハーフはジョコビッチvsマレー。ボトムハーフはツォンガvsバブリンカ。どちらも好試合が期待できる興味深い対戦です。

 トップハーフはシード通りですから順当と言えば順当ですが、どちらもこれまでなら勝てなかった相手に勝ち上がってきたと言う意味ではアップセットとも言えます。世界中のテニスファンが注目したジョコビッチとナダルの対戦は、ファーストセットこそナダルが頑張りましたが、以降はジョコビッチが圧倒しました。クレーキングのナダルが全仏でこれほど完敗するとはショッキングでしたが、それだけ今のジョコビッチは強いし、ナダルは調子を落としているということでしょう。ナダルがこのまま終わってしまうのか、それともまた不死鳥の如く甦ってくるのかわかりませんが、できることならぜひ復活してほしい選手です。

 マレーとフェレールも、これまでマレーがクレーでフェレールに全敗していたのが信じられないくらいのマレーの完勝でした。現在の2人の調子の差、実力の差を考えれば当然の結果かも知れませんが、クレーでも勝てるようになったマレーの覚醒ぶりは、ジョコビッチ戦への期待を膨らませてくれます。今季クレーで負けなしの2人の対戦ですから、現時点でのクレー最強決定戦です。

 錦織とフェデラーという特に日本のファンが期待していた対戦が消えてしまったボトムハーフですが、似たタイプの2人が勝ち上がりました。どちらも「やる時はやる(でもダメな時は全くダメ)」な選手です。今大会では2人揃ってかなり好調を維持しているので、準決勝はまさに「激突」という表現がぴったりくるような激しい打ち合いになると思います。

 バブリンカが勝ち上がって優勝したら、ビッグ4以外の選手のグランドスラム複数回優勝が久々に達成されます。2005年全豪を優勝したサフィン以来です。またツォンガが優勝したら32年ぶりのフランス人選手による全仏制覇ということになります。もちろんジョコビッチが優勝したら生涯グランドスラム達成ですから、これまた大記録です。

 そしてジョコビッチには年間グランドスラムの期待も高まります。男子ではロッド・レーバー以来の大記録。過去にコナーズもマッケンローもレンドルもサンプラスもフェデラーもナダルもなし得なかった年間グランドスラム。もちろんウィンブルドンでフェデラーやマレーが立ちふさがるとは思いますが、全仏でナダルに勝つことを思えばイージーでしょう。ナダルと言う壁を越えたいま、可能性はぐっと大きくなりました。まだ準決勝前だというのに、そこまで考えをめぐらせてしまうほど、ジョコビッチは強いです。


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