大相撲夏場所６日目、ここまで全勝だった高安、魁聖が負けてしまい全勝がいなくなりました。６日目で全勝がいなくなったのは２０１０年九州場所以来だそうです。これはやはり初日に白鵬が逸ノ城に不覚をとったことが影響しています。ともあれ、これで白鵬がトップに並んだわけで、いよいよ２度目の７連覇が有力になってきました。

　白鵬と並んで１敗を並走している力士たちの中で期待できそうなのは横綱日馬富士と関脇照ノ富士。この２人は同じ伊勢ヶ濱部屋だけに対戦がありませんから、その分だけ有利です。もっとも白鵬相手となると、これくらいのハンデではまだ足りない気がします。惜しかったのはやはり伊勢ヶ濱部屋の安美錦。白鵬をあと一歩まで追い詰めただけに勝っていれば大きな援護射撃になったところでした。

　伊勢ヶ濱部屋はこの３人に加えて宝富士も幕内上位にいますから、いまや角界の一大勢力です。４人でスクラムを組めばかつての二子山部屋のようにかなり対戦相手より有利になります。白鵬包囲網を作って伊勢ヶ濱旋風を起こせたら面白いかも。それだけ今の伊勢ヶ濱部屋は勢いを感じさせます。親方の元横綱旭富士の指導がいいのでしょう。

　ただそうは言っても白鵬の強さは別格です。勝てるとしたら日馬富士よりも照ノ富士のような気がしますが、場所終盤まで２人がまずは取りこぼさないように踏ん張っていくことを願っています。