幹事クリタのコーカイ日誌2015

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5月11日 ● 錦織のクレーシーズンもあと2大会。

 錦織のマスターズ1000初制覇の期待がかかったマドリッドでしたが、終わってみれば驚きのマレー優勝。まさかマレーがクレー大会の決勝でナダルに勝つなんてことが起きるとはびっくりです。4強の中でもマレーは最弱、しかもクレーではさらに弱いマレーが、「土の王者」に勝つとは。もちろんナダルもまだまだ本調子ではないのですが、それにしてもマレーが良かったというしかありません。準決勝でも錦織に快勝していますし。マレーがクレーにフィットしてきたということでしょう。

 錦織は残念でしたが、それでもベスト4まで進出して優勝したマレーに負けたのですから悪い結果ではありません。クレーコートでの戦い方もすっかりわかってきた感じで、相手がクレースペシャリストでも負けなくなってきました。残るは4強のみです。もちろんグランドスラムとほぼ同じ面子が揃うマスターズ1000で優勝するには、この4強を倒さないといけないわけで、今の錦織はここが壁になっていることも間違いありません。

 それとベスト4とは言え、昨年は準優勝だったのでランキングが6位と後退してしまいました。次のローマは昨年欠場しているのでポイントは丸々儲けになりますから躍進が期待できるのですが、第5シードになってしまっためにドローが厳しく準々決勝で最強ジョコビッチと当たってしまいます。しかもその前にはマドリッドでフェデラーを倒した新鋭キリオスとも対戦する可能性があります。上位進出して大きくポイントを稼ぎたいところですが、かなり厳しい道程になりました。

 もっとも全仏のことを考えると、ローマで早めにジョコビッチと当たるのはラッキーなのかも知れません。上位進出してしまうと疲労が蓄積して全仏でダメになるかも知れませんし、疲れが溜まる前にジョコビッチに挑戦できる方が勝てる可能性も高そうです。そもそもナダルがいま7位までランキングを落としているだけに、全仏では8シードまでに入っていれば後はどこでも運次第。現状では準々決勝でナダルに当たるのもマレーやフェデラーに当たるのも大差ありません。ジョコビッチだけはちょっと強さがひとつ抜けていますけど。

 今季の錦織はマスターズ1000でひとつタイトルを獲得して欲しいという願いはありますが、まずは体調を維持しながら1年間を乗り切り、下位にとりこぼさず常にどの大会でも安定して上位に進出する「トップ10選手らしい」活躍をしてくれればと思いますし、ここまではそういう安定したテニスをしてきました。グランドスラムはやはり全米が一番狙い目でしょうから、9月までは故障しないで上位をキープし続けて欲しいです。


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