幹事クリタのコーカイ日誌2015

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4月24日 ● 錦織準決勝へ。

 錦織がバルセロナで世界17位のバウティスタアグートを2-1で下して準決勝に進出しました。地元スペインのバウティスタアグートはクレー巧者ですから苦戦は予想されましたが、それを見事に跳ね返しての勝利。素晴らしいです。そして準決勝の相手は世界28位スロバキアの期待の若手クーリザンと世界20位地元スペインのベテラン、ロブレドの勝者となりました。実績やクレーコートの相性ではロブレドですが、クーリザンも油断はなりません。もちろん、第1シードで世界5位の錦織がいずれにしても有利ではあります。

 ただ最近テニスに興味を持ち始めた方にはわからないかも知れませんが、男子テニスの世界というのは1位が100位に負けることもある紙一重の世界です。技術的にはほんのちょっとの差しかなく、大きな差があるとしたらメンタルとフィジカルであり、錦織が一気に世界のトップ5へ駆け上がったのも、メンタルとフィジカルをマイケル・チャンが徹底的に鍛えたからです。それ以前から技術ではすでに錦織は世界でも屈指のテクニシャンでしたから。

 それゆえに、5位の錦織と言えども、たまたま調子が少し悪くてテニスが噛み合わず、そこに世界30位以内の選手が好調で立ち向かってくると負けることも十分にあり得ます。前回のマイアミでイズナーに打ちのめされたのもそうでした。ましてクレーでの戦い方に長けている地元スペイン勢が相手となると、錦織のアドバンテージはほんのわずかなものになります。その中でバウティスタアグートに手を焼いたのは仕方ないと思いますし、次にロブレドと当たればまた苦戦する可能性も大です。

 とは言え、第2シードのナダルが負けてしまった以上、やはり錦織には優勝を期待せざるを得ません。ここまで条件が揃ったら優勝して当たり前というプレッシャーを本人も感じていることでしょう。決勝の相手はフェレールになる可能性が高いですが、過去に何度も錦織と激闘を繰り広げてきた相手。地元スペインのクレーコートで負けるのはフェレールとしても絶対に避けたいところでしょうから、すごい試合になりそうです。


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