名古屋の街はウィメンズマラソン一色でしたが、そのコースに面したライブハウスでミュージックスクールの発表会が行われました。年に１回のバンド形式の発表会は約50人の生徒が参加する大イベントで、小さな子どもからリタイヤしたオジサンまで幅広い年齢層が１日音楽を楽しみました。

　僕はアルフィーの「星空のディスタンス」を演奏しました。リハでは完璧にできていたので本番でも大丈夫と思って臨みましたが、結果から言えば細かいミスがいくつも出て、イマイチかなぁという結果に終わりました。点数をつければ70点。できていたことが本番の緊張からできずに失敗したのが残念です。もう５年半も演奏しているのに、まだ緊張でミスをするのかと思うと少々情けないです。

　ただ聴いている人たちは喜んでくれました。ひとつは演奏自体が緊張が取れた後半に音が伸びて良くなり、楽しんで演奏している雰囲気が伝わったからだと思いますが、もうひとつはコスプレしたのが受けたということも大きかったと思います。ボーカルでベースの桜井賢のファッションを真似て、黒いスーツに黒いシャツ、さらにスパンコールがついた黒い細いタイ。そして桜井の代名詞のサングラスに、とどめは付け髭。完全にコスプレーヤーのようでした。

　スタッフや先生たちにも大受けで、お陰で随分と楽しい気分になりました。まあ桜井と言うよりはイタリアマフィアのボスの方が近かったのかも知れませんが、一応それなりの雰囲気は出ていたと思います。特に付け髭はオモチャではなく高いちゃんとした付け髭を買ってつけていったので、明るいところで近くに寄ってみないと付け髭とわからないクオリティ。ちょっと口の周りが気になってサックスが吹きにくくなったらどうしようと心配していましたが、本番ではあまり関係ありませんでした。

　音楽は何より楽しむことが一番ですから、コスプレをしての発表会は思った以上に気分が上がって良かったと思います。以前は緊張を防ぐために、なるべく普段着で出演していましたが、衣装に凝ることで逆にリラックスできることもあるんだなと思いました。と言っても、実際にはやっぱり緊張してミスはしているんですが、終わってみたら楽しかったのですから結果オーライでした。