幹事クリタのコーカイ日誌2015

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3月9日 ● デ杯カナダ戦惜敗。

 デ杯ワールドグループ1回戦、日本はカナダに2勝3敗で惜敗しました。2年連続のベスト8を逃したのは残念ですが、ワールドグループでここまでの戦いができるようになったということは素直に素晴らしいことだと思います。昔はアジアでもタイや韓国に負けたりして勝てなかったのですから、世界の強豪国にまじって戦っているだけでも賞賛に値します。

 とは言え、2勝はいずれも錦織がシングルスで勝った2勝。昨年カナダに勝った時も錦織がダブルスにも出て挙げた3勝でしたから、今の地位にいられるのも錦織のお陰だということは誰も否定できないでしょう。別にそれはそれでいいのです。絶対的エース1人に頼って戦っている国なんていくらでもあります。むしろそういうエースを持たない国の方が苦戦するのですから、錦織がいることを誇りにしていいでしょう。

 ただ、この先に行くには、どうしてもチーム全体の底上げとナンバー2の成長が必要です。今回カナダに競り合いながらも勝ち切れなかったのは、終わってみれば錦織をダブルスに起用しなかったからです。添田と内山のダブルスは本当に健闘しました。フルセットでの大善戦でした。でもデ杯は勝たなければ意味がありません。もし錦織が出ていたら、あの試合は勝てたのではないかと誰もが思います。しかし、錦織がダブルスにまで出ていたら最終日にラオニッチに勝てたかどうかはわかりません。そこはもう采配を振るう植田監督と錦織本人に任せるしかないところです。

 だからこそ錦織以外の選手がどこかで1勝を挙げることが必要になるのです。理想はランキング50位以内に定着できるナンバー2が現れることが一番確実です。カナダだってナンバー2のポスビシルは62位とそれほどの選手ではありませんが、今回はきっちりと仕事をしました。エース対決で負けてもナンバー2対決で勝ちを計算できればどれほど有利になることか。添田や伊藤がそこまで成長できる見込みが薄い以上、やはり若い西岡や中川を早くデ杯メンバーに入れて経験を積ませることも今後必要になるでしょう。

 そしてダブルスの強化。体が小さくパワーに劣る日本人には、コンビネーションとスピードとテクニックで戦うダブルスの方が世界で通じる可能性が高いと思います。少なくとも錦織という絶対的エースがいる今は、ダブルスで1勝が稼げればチームの勝率はぐっと上がります。添田と内山のダブルスは今回内容が良かったので、今後もっともっと2人のダブルスに磨きをかけてくれたらベスト8、そしてベスト4だって夢ではないはず。期待したいと思います。


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