幹事クリタのコーカイ日誌2015

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2月25日 ● 早期退職への願望。

 先日うちの会社で早期退職の募集がありました。対象は50歳以上の社員でしたから、当然僕もその対象に入っていました。その内容を見た時には心が揺れました。「こんなに余計に貰えるのか。やめたいなぁ」と。しかし、いくら割増の退職金を貰っても、働き続けた方が貰える金額は当然多くなります。子どもの学費もかかるわけだし、まだちょっとやめるわけにはいかないなぁと思って、細かく計算することもなく早期退職には応じないことに決めました。

 ただ僕より先輩の人たちにとっては、残り年数ももっと少ないわけですから、やはりより真剣に計算をして検討したようです。加算で多く貰える退職金の額と、現在の貯蓄額と、年金を貰えるまでの年数と、子どもの学費やら住宅ローンやら、あれこれ考慮して「やめよう」とか「残ろう」とか思ったことでしょう。

 ただ会社という組織に属しているメリットは、単純にお金の問題だけではないことが、より計算を複雑にしています。まず福利厚生や社会保険のこと。これらは給料のようにわかりやすく見えるものではありませんが、自分で負担するとなると相当な額になります。また会社の備品や電話なども何気なく使っていますが、PCもコピーも電話も会社持ちだったものが個人負担となってくれば大変です。もちろん会社の仕事の電話や作業はなくなるのですから使用頻度もぐっと少なくはなりますが。

 そして何より大きな会社にいればいるほど得られる、会社の「信用」というメリットもやめれば失ってしまいます。単なる「無職」とか「パート」のオジサンと、有名企業の社員とでは世間の見る目が全然違います。社員なら名刺ひとつ出せば、どこでもそれなりの対応をしてもらえますが、「元」社員ではそうはいきません。高いスキルがあって自分の名前で生きていける人は良いですが、ごくごく普通の人にとってこれは本当にお金では買えないものです。

 僕も今回の早期退職制度で心が揺れるくらい「やめたい」気持ちはありますが、今回はまだやめられないなと思いとどまりました。ただもう2〜3年後に、もしまたこういう機会があったら、その時にはわかりません。体力があるうちに仕事以外でやりたいことがたくさんありますから。


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