幹事クリタのコーカイ日誌2015

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2月2日 ● 深入りするのか、逃げ出すのか。

 「イスラム国」による湯川さん、後藤さん人質事件は凄惨な結果に終わってしまいました。結局2人とも殺害されて、日本人に対する脅迫のみが残りました。多くの日本人にとって今回の結果は怒り、悲しみ、憤り、そして虚しさ、やるせなさが残ったのではないかと思います。イスラム社会に対して憎しみも親しみも特に感じていない日本人にとって、いきなり自分たちが彼らのテロのターゲットにされたことの戸惑いばかりが先行してしまいます。

 今回の事件の経緯を追い、どこかで何とかできなかったのかを検証することは大切でしょう。僕は「自己責任論」には与しませんが、少なくとも再発を防ぐことをもっと真剣に取り組むべきでしょう。今回のようなことが起きると失うものが大きすぎます。これ以上被害が出ないように少しでも対策を練ることは必要不可欠です。

 ただそういう対策を取りつつも、やはり最終的には「イスラム国」を始めとするイスラム過激派に対して日本がどう対応するのか、国としての姿勢を決めることが肝心です。アメリカやイギリス、フランスらとともに、積極的に彼らに立ち向かい殲滅戦を戦うのか、それともイスラム社会とは距離を取り中立と言いつつこの場から逃げ出すのか。

 どちらの道も大変です。欧米と協力路線を取れば、当然もっと金も人も出すことになり今後もテロの対象となり続けます。かと言って逃げ出せば、欧米から強い非難を受け、今後の国際的立場は困難に陥ります。人道支援だけで、という、どちらにも「いい顔」をしようとしても、イスラム過激派は見逃してくれないし、欧米からも腰抜けと見做されることでしょう。

 なるべくなら無関係でいたかったのに、完全に巻き込まれてしまった日本。これからの舵取りをどうしたらいいのか、残念ながら僕には「日和見」することくらいしか策が思いつきませんが、果たして安倍首相はどうするつもりなのでしょうか?威勢のいい言葉だけで具体的な行動なしでは何にも解決しないと思いますが、もしかしたらそれが一番の日和見策なのかも。


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