いよいよ全豪オープンのドローが決まりました。これまで長年グランドスラムの展望を書く時は優勝予想と日本人選手の活躍については別ものとして考えてきましたが、ついにそれが一緒になる日がきました。２週目まで勝ち残るだけでも快挙だったのに、今年は常に優勝候補の一角に錦織圭が入ってきそうです。すごいことです。

　男子の第１シードはジョコビッチ。強敵は４回戦で当たる第８シードのラオニッチ。なにせビッグサーバーなので、ジョコビッチとて油断はできません。前哨戦でカルロビッチに負けているので、逆に油断はないとは思いますが。ただラオニッチの山には復帰してきたデル・ポトロがいます。初戦がヤノビッツなのは厳しいですが、一番の台風の目だけに、もし彼がラオニッチをも倒して上がってくるようだとジョコビッチも厳しい戦いを強いられることでしょう。

　次に第４シードのワウリンカの山。ここに第５シードの錦織が入りました。順当ならこの２人で準々決勝というところですが、錦織の山に第９シードのフェレールが入ってしまいました。４回戦でフェレールと当たり、準々決勝ワウリンカ、準決勝でジョコビッチというドローは錦織にとっては不運です。しかも１回戦ではかつて世界９位まで上がったアルマグロ。初戦から強敵です。厳しいドローですが、何とかジョコビッチ戦まで体力を残して勝ち上がってほしいです。

　第３シードのナダルの山。ここは比較的楽な山になりました。ナダルの初戦がユーズニーというのはちょっときつい相手ですが、後は好調そうなガスケが怖いくらいでしょう。第７シードのベルディヒまではナダルは調子を少しずつ上げながらいけるのではないかと思います。

　そして第２シードのフェデラーの山に第６シードのマレーが入りました。順当にこの２人が準々決勝で対戦しそうです。ディミトロフとかロブレドとかもいますが、むしろフェデラーにとってはカルロビッチの爆発の方が怖いかも。まあ５セットマッチですからフェデラーが何とかすることでしょうけど。

　優勝争いは本命ジョコビッチ、対抗フェデラーで間違いないでしょう。ナダルはやってみないとわかりませんが、もっとやってみないとわからないのがデル・ポトロ。意外と錦織の準決勝の相手はジョコビッチでもラオニッチでもなくデル・ポトロかも知れません。錦織としてはこの３人ならラオニッチが一番やりやすいでしょう。

　ちなみに女子は相変わらずセレナとシャラポワがトップ２ですが、そろそろハレプとかブシャールとか去年ブレイクした新鋭たちに優勝をしてほしいものです。奈良くるみはドロー運が悪く初戦で第６シードのラドワンスカ。クルム伊達は予選勝者との対戦なので１回戦突破のチャンスはあると思います。