幹事クリタのコーカイ日誌2015

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1月8日 ● 大河ドラマ『花燃ゆ』初回。

 少し遅くなりましたが今年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』初回の感想です。うーん、嫌な予感が当たりそうです。なぜ『江』の反省をNHKはしないのでしょう?なぜ『八重の桜』よりもさらにマイナーな人物を主人公にするのでしょう?企画が発表された段階で懸念されたことが、そのまま初回では具現化していて、かなりガッカリしてしまいました。

 『江』や『八重の桜』がダメだったのは、無名の女性を主人公にすることで、歴史の大きな流れを描くという「大河」が小川になってしまったからです。歴史の表舞台に立っていない、歴史を動かしてもいない主人公は主人公たりえません。肝心の歴史的事件の現場に立ち会っていないので、主人公抜きでいつも歴史が動いていきます。これでは何のための主人公なのでしょう。

 かと言って江のように現実を無視した超人になって、あちらこちらにいきなり顔を出したり、幼女が偉人に影響を与えたりすれば、単なる絵空事になってしまいますから見ている方はバカバカしくなってしまいます。しかも女性が主人公の場合は八重のように恋愛や家庭がどうしても大きな要素となってきますから、物語が矮小化してしまって朝ドラになってしまい、大河らしさがますます失われてしまいます。

 今回の『花燃ゆ』は両者の悪いところが合体しそうな気配がプンプンします。まず主人公の文は何でもない女性であり、ほとんど史実らしきものが残っていません。それだけに自由に、言葉を換えれば都合のいいように描くことができます。簡単に超人化できるのです。早速初回で「人を結ぶ才能がある」などと言う話になっていましたが、なんじゃそりゃ、です。

 しかも彼女は松陰の妹というだけではなく、2度も長州藩士と結婚しています。妹であり妻である、それが彼女の「売り」なのですから、必然的に家庭が舞台になってしまいます。なぜ素直に吉田松陰なり楫取素彦なりを主人公にしないのか、全く理解に苦しみます。きっと2月くらいには飽きて、3月には見るのをやめている気がしてなりません。


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