なるほど、そういうことかと合点がいきました。６日のめちゃイケでの高橋みなみの卒業ドッキリ。彼女の迫真の演技が印象的でしたが、そもそも歌手志望で、前田敦子や大島優子のように女優志望ではない高橋があれだけの名演を見せたのが意外でした。あまりにも真に迫っていたからです。特にニセ記者会見でメンバーひとりひとりに声をかける高橋はリアル過ぎて、これをいまドッキリでやってしまったら本当の卒業の時にどうするんだと思ってみていましたが、実はドッキリというよりは予行演習だったということがわかりました。

　昨日のＡＫＢ４８の９周年劇場公演で高橋が卒業宣言をしました。今度はドッキリではなく本当の卒業宣言。もちろんかなり前から考えていて、秋元康とも十分に話し合った結果でしょう。それがあってのめちゃイケでの卒業ドッキリだったわけです。高橋の卒業イベントはすでにこのドッキリから始まっていたということです。前フリにしてはやり過ぎなくらいです。

　卒業まで１年という期間もこれまでにないロングスパンです。高橋が辞めるときはＡＫＢが終わるときとまで言われた人材ですから、引継ぎにはそれくらいの時間をかけたいということでしょう。後継に指名された横山由依にもそのくらいの準備期間は必要です。なにせ彼女は２２歳とはいえ９期生。ごぼう抜きの総監督就任になりますから、その間に先輩の初期メンバーはある程度卒業していってもらい、新政権への環境整備をしていく必要があります。

　小島陽菜の来年中の卒業はこれで決定的でしょうし、峯岸みなみ、宮澤佐江、柏木由紀、北原里英あたりも年齢的に卒業する可能性が高いと思います。指原莉乃もどうなるかわかりません。来年すぐに卒業ではなくても、その道筋は来年のうちにつけられていくでしょうし、一気に世代交代が進むことは間違いありません。常に変化していき安定を嫌うアイドルグループだからこそのダイナミズム。面白いです。