幹事クリタのコーカイ日誌2014

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11月19日 ● 高倉健は憧れだった。

 俳優の高倉健が亡くなりました。昭和を代表する映画スターであり、人格者としても知られていて、ある意味「理想の日本人」だっただけに、実に残念な、惜しまれる死です。

 高倉健の映画を僕が見るようになったのは東映から独立してからです。それまでの東映の任侠路線は、子どもだった僕にはさすがに興味が湧きませんでしたが、1977年の『八甲田山』『幸福の黄色いハンカチ』、翌年の『野生の証明』『冬の華』の時にはもう映画館で映画を見ることができるような年齢になっていました。

 高倉健が精力的に作品に出ていた頃と僕の青春時代は完全に重なるので、その後の『動乱』『遥かなる山の呼び声』『駅 STATION』『海峡』『南極物語』『居酒屋兆治』『夜叉』と毎年高倉の映画を楽しみに見ていました。『海峡』の試写会に行ったら、監督とともに高倉健と吉永小百合が舞台挨拶に登場して、めちゃくちゃ感動したのを今でも鮮明に覚えています。

 僕の好きな高倉健作品トップ3は『幸福の黄色いハンカチ』『あ・うん』『鉄道員』ですが、一番好きなシーンは『駅 STATION』の居酒屋で高倉健と倍賞千恵子が2人で紅白から流れる八代亜紀の「舟唄」を聴くシーン。日本映画史上に残る名シーンです。また名古屋人としては高倉が中日ドラゴンズの監督役を演じる『ミスター・ベースボール』も忘れられません。『ブラック・レイン』も映画としては悪くないのですが、松田優作に喰われてしまったのは残念でした。

 僕にとっては親世代の人ではありますが、長島茂雄と並ぶまさに憧れのヒーローです。強くて、優しくて、ユーモアがあって、真面目で、謙虚。そういう男になりたいと思いますが、とても無理です。健さん、ありがとう。さようなら。ご冥福をお祈りします。


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