幹事クリタのコーカイ日誌2014

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11月16日 ● 錦織の大きな可能性。

 ATPツアーファイナルズ準決勝、錦織が王者ジョコビッチに挑戦しましたが残念ながら跳ね返されてしまいました。この大会絶好調のジョコビッチ相手では厳しい戦いになるのは最初からわかっていましたから仕方ありません。むしろ1セットを取って一時的にはジョコビッチを圧倒した錦織を誉めるべきでしょう。

 1セット目は完全にやられてしまった錦織は2セット目の最初のサービスもブレイクされてしまい、このままズルズルと為すすべなくやられてしまうのかと思いました。ところがここから徐々にギアを上げていき、2セット目の後半はジョコビッチを圧倒しゲームを支配していました。全米準決勝と同じ流れになったのです。ジョコビッチの焦りの表情を見ていたら、これはこのまま逆転勝ちできるのではないかと期待しました。

 勝負の分かれ道はファイナルセット最初のジョコビッチのサービスゲーム。ここで15-40と錦織が2本のブレイクポイントを握りました。これをブレイクできれば一気に流れは錦織のものになり、全米の再現だろうと思いましたが、錦織は自らのミスを重ねてしまいブレイクできませんでした。ジョコビッチはほぼ死に体になりかかっていて、なにもできなかったのに錦織が自滅したお陰で生き返ることができました。そこからは完全にジョコビッチペースに戻り、錦織は悔しい敗戦となってしまいました。

 ただ今大会でジョコビッチに勝てる雰囲気を持っていたのは錦織以外にはフェデラーしかいません。そういう意味では、もう錦織のポジションはジョコビッチ、フェデラー、ナダルに続く世界の4番手だと思います。まだ安定感に欠けていて、調子の波が激しいのでランキングで3位以内に入るには少し時間がかかるかも知れませんが、いつかはトップ3、いやナンバー1の可能性も十分にあるということを世界中のテニスファンに印象づけました。

 最終戦で大きな可能性を示した錦織。ますます来季は期待できそうです。まずはこれから約1ヶ月の短いオフシーズンでしっかり故障を治し、万全な体で全豪に臨んでほしいと思います。


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