幹事クリタのコーカイ日誌2014

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11月12日 ● フェデラーが良すぎた。

 ATPツアーファイナルズ、錦織の第2戦は「生ける伝説」フェデラー戦でした。いまのフェデラーは動きに切れがあり、全盛期に近いと言われていますが、もしかしたら全盛期より上ではないかと思えるほど完璧なテニスをされてしまいました。これではいくら錦織が強くなったとは言え厳しいものがあります。スコアはフェデラーから6-3、6-2。ひとつもブレイクできない完敗でした。

 錦織が悪かったわけではありません。確かにサービスではかなり差がありましたが、ストロークは決して打ち負けていたわけではありません。むしろ錦織が押していたと思います。ただなにしろフェデラーがオールラウンドに素晴らし過ぎたのです。大事なところでエースが取れるサービス、攻められても壁のように跳ね返すディフェンス、そして全盛期を上回っていると思われるフォアハンド。なにより決して錦織に主導権を渡さないフェデラーの試合運びの上手さ。経験でもメンタルでもフェデラーが一枚上をいったという印象でした。

 これで錦織にとっては次のラオニッチ戦が最大の山場となりました。勝てば準決勝進出が決まります。そして恐らく勝てばランキングでも4位に浮上できる可能性が高くなります。この大会で上位に進むことも大切ですが、前にも書いたように、4位に上がって来年1月の全豪で第4シードがつくことが大きいのです。来年の錦織のテーマはグランドスラム初制覇でしょう。今年の全米で準優勝だった以上、もう目標は優勝しかありません。そのためには4位以内に入って準決勝までは格下と戦えるシードにいることが極めて大事なのです。

 フェデラーに負けはしましたが、紙一重の勝負で決して落ち込むような内容ではありませんでした。お互いに天才と呼ばれるだけのことはあるミラクルショットの応酬でした。この調子をキープして、次はきっと勝ってくれると信じています。


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