幹事クリタのコーカイ日誌2014

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11月10日 ● 錦織、マレーに完勝。

 いよいよ始まったATPツアーファイナルズ。世界のトップ8人の中に錦織がいるだけでも長年のテニスファンとしては感動的なのですが、そのオープニングマッチのマレー戦を見事にストレートで完勝しました。なんという強さ、なんという成長ぶり。もはや完全に世界のビッグ4と肩を並べるだけの強さを錦織が手に入れたことを証明してみせました。

 マレーにはこれまで1勝どころか1セットも取ったことがなかった錦織ですが、約2年ぶりの対決で全く両者の力関係は変わっていました。ストローク戦では完全に錦織が上回っています。以前はいくら錦織が攻めても、のらりくらりとマレーに守られて、最後は錦織がミスをするか、マレーのカウンターの餌食になっていました。しかし今回は違いました。最後まで錦織が攻め切ってしまうので、マレーが逆に一発エース狙いにならざるを得ませんでした。

 昨日の錦織はサービスが不調でダブルフォルトも多いし、ファーストサービスの確率も5割を切っていました。それでいながらキープできたのはストロークで完全に上回っていたからです。これでサービスが入るようになれば、フェデラーにもジョコビッチにも互角以上に戦えます。マレーにストレートで勝ったことで、錦織に対する他の選手の見る目が変わってくるでしょうし、錦織自身もさらに自信を深めたことでしょう。対人競技であるテニスでは精神的に「上」に立てば立つほど有利になります。相手を見下して戦えることで、仮に苦しい状況からでも逆転できるし、もちろん先にリードすれば相手が諦めてくれます。

 これで決勝トーナメントに進出できる可能性がかなり高くなりました。もしフェデラーに勝てれば1位で進めるでしょう。1位で進めば準決勝の相手はジョコビッチ以外になる可能性が高いですから、いきなり初出場で決勝ということも考えられます。そしてその結果、年末の最終ランキングが4位以内ということになれば、全豪オープンでのシードもグッと有利になります。

 来年、さらに大きな飛躍を遂げるためにも、今大会の錦織には最後まで目が離せません。


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