幹事クリタのコーカイ日誌2014

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11月4日 ● 錦織が世界5位に。

 もう何回も書いていることですが、2008年6月に錦織圭と対戦して6-4 3-6 6-3と苦戦の末に勝ったナダルが、錦織のことを「将来間違いなくトップ10、いやトップ5に入る」と予想しました。当時の錦織はまだ10代で、才能のある選手だとは誰もが認めてはいましたが、さすがにこれは過大評価というか、リップサービスだと思いました。この時点での錦織はフォアハンドはともかく、サービスを始めあれこれ欠点だらけの選手で、僕もトップ30入りできれば十分、頑張ってトップ20に入れたら御の字だろうと考えていました。トップ5なんて日本人男子がいける世界ではないと思っていました。

 先日のパリでのマスターズ1000大会で錦織はベスト4まで進出し、ついに世界ランキングを自己最高の5位にまで上げました。6年前にナダルが予言した通りにトップ5に入ったのです。さすがナダルです。お世辞を言うタイプではなく誠実で正直な選手だとは思っていましたが、ここまでズバリと当てられてしまうと尊敬せざるを得ません。

 しかも錦織は今シーズンマスターズ1000大会を3つも欠場しています。ランキングの計算に必ず入れる大会を3つも出ていないのですから、それで5位ということは、まだまだ上位にいける可能性が大だということです。恐らくいま錦織の上にいる4人の選手のうち、約250ポイントしか差がない4位のパブリンカは全豪のポイントを失効した時点で確実に抜けることでしょう。3位のナダルとは約2200ポイント差。普通ならちょっとやそっとでは無理でですが、いま虫垂炎の手術のために休んでいます。もし復帰が遅れればこれもチャンスがあります。来年前半、クレーシーズンが終わる頃には錦織が3位に浮上していることも十分あり得るのです。

 まずはロンドンで今週末から始まるATPツアーファイナルです。トップ8しか出られない、グランドスラムに続くグレードの高い大会だけにここで活躍すればさらに大きくジャンプアップできます。なにせ初出場の錦織は失うポイントがないのですから大チャンスなのです。この大会に参加する8人のうち、ジョコビッチ、フェデラー、マレーの3人は好調を維持しているので手強いですが、それ以外の4人には十分に勝てるチャンスがあります。ナダルの空けた席を錦織が埋めて「新4強」になることもできるのです。楽しみな最終戦となりました。


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