幹事クリタのコーカイ日誌2014

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10月21日 ● 若手の高齢化。

 先日平成元年生まれがすでに部下にいて、という話を某社の人と話していたのですが、考えてみればうちの息子も平成元年生まれでした。もうすぐ25歳になります。なんと僕が結婚した年齢です。もうそんな年になるのかと改めて驚きました。当時の自分はすっかり一人前の気分でしたから。結婚とマンション購入を同時にしたのが25歳です。

 いまの25歳は昔よりはるかに子どもだよなぁと思ったのですが、そう言えば錦織圭も息子と同じ年でした。彼は今年一段と飛躍して、すっかり世界のテニス界の顔のひとりになりました。うちの息子と生まれた年が一緒というだけで、比較にもならないほどの大活躍ですが、ただテニス界では未だに「若手」扱い。これまでテニス界では「25歳ピーク説」というのがあって、この年齢は全盛期であって若手ではなかったのですが、現在のテニス界では最年少のグランドスラム優勝者が錦織の1歳上のデル・ポトロとチリッチ。そして錦織は現時点でもっとも若いグランドスラムファイナリスト。つまり錦織以下の年齢の選手は誰もまだグランドスラムで優勝した経験がないのです。

 これはフェデラーを筆頭に、ナダル、ジョコビッチ、マレーのいわゆる「ビッグ4」が長らく君臨しているせいですが、かつてなら若手とは10代のことで、20代半ばは中堅扱いだったのに、今では「若手の高齢化」という不思議な現象が起きています。まるで日本の老舗企業みたいで、上がつかえているから下がポスト不足でいつまでも昇進できない状況に似ています。もっともフェデラーのことをさすがに「老害」扱いはしませんが、でも「とっとと引退しろよ」と思っている中堅以下の選手はいることでしょう。

 そう言えば日本のお笑い界も似たような状況です。タモリ、たけし、さんまのいわゆる「お笑いビッグ3」が30年以上も君臨してきたせいで、本来ならベテランの域に入るはずの40歳以上の芸人たちが中堅扱いされ、30代がまだ若手です。50代のとんねるずやダウンタウン、ウッチャンナンチャンたちに至ってはいつまでも上がつかえた感じの中途半端なポジションになっています。

 大相撲にしてもプロ野球にしても、本来なら引退している年齢なのに現役で頑張っているから、若返りがなかなか進みません。将棋の世界も40歳を超えてなお勝ちまくる羽生世代のような棋士たちがいますし、探せばこんな事例はいくらでも出てくることでしょう。

 こういう状況は一気にひっくり返って、中抜きでポーンと世代交代するのか、それとも今後もずっとこの「若手の高齢化」が続いていくのか?僕は高齢化社会の影響だと思うので、これからもベテランの頑張りと、若手時代の延長が続くような気がしています。現役期間が長くなるのは良いことでしょうが、若手にとってはいつまでも下っ端でいるのは大変です。


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