幹事クリタのコーカイ日誌2014

[ 前日翌日最新今月 ]

9月21日 ● 負けてなお逸ノ城。

 大相撲秋場所は白鵬と鶴竜の両横綱が全勝でトップをキープしていますが、それよりも一気に注目されているのが新入幕でモンゴル出身の逸ノ城。初日から6日目まで三役経験者など幕内常連の力士を相手に全勝を続け、既に実力は幕内上位、もしかしたら三役クラスかと思わせるほどの強さを発揮してきました。髷も結えず日本語もたどたどしいほどですから、相撲の経験値で言えばまだまだのはずなのに、恵まれた体格と素質の高さ、そして風格は新入幕力士とは思えないものがあります。

 7日目の対戦相手は勢。もう若手とは言えない年齢になりましたが、ようやくこの1年ほどで持ち前の素質が開花しはじめてきた人気力士です。相撲は勢の「勢い」が素晴らしく、終始攻めの姿勢を貫いていました。しかしそれを受ける逸ノ城もまたさすが。苦しい体勢になっても、がっぷりと受け止めて容易には攻め込ませません。ただ最後は焦ったのか強引に上手投げにいってしまい、そこを勢にうまく取られて投げられてしまいましたが、なかなか見応えのある良い一番でした。

 観客もよほど力が入ったのか、終わって大きな拍手が2人に送られましたが、まるで勢が横綱大関に勝ったかのような歓声を聞くにつれ、いかに逸ノ城が大物かがわかろうというものです。とても新入幕力士が負けたとは思えない空気でした。負けてなお逸ノ城の凄さが伝わってきた取組だったと思います。

 つい先日まで遠藤が髷も結えないまま幕内まで駆け上がってきて大きな話題になっていたのに、今場所の遠藤はここまで7戦全敗と上位の大きな壁にぶち当たっています。このままでは逸ノ城にすぐに遠藤は追い越されてしまいそうです。願わくばライバルとしてこれからの相撲界を支えていってほしい2人ですから、遠藤の奮起を期待します。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」