幹事クリタのコーカイ日誌2014

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5月1日 ● 『ルーズヴェルト・ゲーム』第1話。

 この春のドラマのトリを飾って登場した話題作『ルーズヴェルト・ゲーム』。あの『半沢直樹』のスタッフが再集結して池井戸作品をドラマ化ということで、高視聴率を取って当たり前というハードルが高い作品になってしまいました。これは特に主演の唐沢寿明にとっては堺雅人と比べられてしまうしプレッシャーがかかることでしょう。

 第1話を見た限りでは限りなく半沢っぽい仕上がりです。面白いと言えば面白いのですが、セリフも演出も構成もキャストもナレーションも音楽も全てが「同じじゃん」というもので、これなら半沢の続編でいいのにと思ってしまいます。もちろん大人の事情があってできないからこそ、唐沢主演でこの原作をドラマ化したのでしょうが。

 敢えて違いを言えば野球部の物語がドラマの半分を占めるので、それが新鮮だし息抜きにもなります。企業経営の話ばかりでは見ていて息が詰まるし、そこだけで話を展開すると半沢を超えられないので、野球部存続と再生の話が加わることでドラマが複層化して面白くなっています。これはドラマの手柄ではなく原作の手柄ですが。

 野球部パートでは何と言っても工藤阿須加がいいです。野球選手工藤の息子として話題になっていて、昨年の大河ドラマ『八重の桜』でも注目されていましたが、さすがに血は争えないというか、野球選手役の方がずっと生き生きとしています。本人は野球経験がないそうですが、それでもこれだけマウンド上で輝くというのは素晴らしいことです。ナイスキャスティングでした。

 ただ他のキャスティングはイマイチです。特に半沢色が強い大和田常務ならぬ香川照之を筆頭に、石丸幹二にしろ小須田康人にしろ手塚とおるにしろ、前作のイメージがまだ残っているのでついつい引きずられて気が散ってしまって仕方ありません。それに唐沢と江口洋介のセットも見飽きてしまいました。この2人はいったいどれだけ共演しているのか、もう「相方」と呼んだ方が良いんじゃないかと思います。

 細かい突っ込みを始めたらキリがありませんが、ともあれ2話以降も見ることは決定です。ちなみに決め台詞は「お前はもうゲームセットだ!」なんですかね。「倍返しだ」ほどのヒットにはならないかも。


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