ソチ五輪や都知事選の話題も書こうかと思ったのですが、やっぱり今日は「サザエさん」の波平の話です。わざわざ見逃してはいけないと録画までした永井一郎演じる波平の最終話。「波平、親切騒動」というタイトルで、波平がお人よしなほどやたらと親切な人間だという話でした。それは親切というレベルを超えているようなエピソードの羅列だったのですが、なにせこれが最後かと思って見ていると、なんだかジーンときてしまうような内容になっていました。

　そして極めつけは他人に親切にし過ぎて、すっかりくたびれてしまった波平が家に帰ってきて「疲れたから少し休ませてくれ」と言って横になるシーン。もう永井一郎がこれで亡くなることをわかっていて脚本家が話を書いたのかと思うような展開です。さらに横になった波平を見てカツオたちが「笑ってないか？」というシーンでは、まさに安らかに永井さんお休みください、と言っているようで、完全にできすぎです。（こちら参照）。

　この回を本当に番組制作側が何も意図せずに作ったのだとしたら、その偶然に驚くばかりですし、何かの予兆を感じて用意してあった作品を今回永井一郎が急逝したために最後に持ってきたのだとしたら、それはそれですごい気配りです。さすがにそこまではしないだろうとは思いますが、波平の話をラストにするように他のエピソードと順番は入れ替えたようです。

　さて、来週放送分から新しい波平の声になるはずですが、未だに永井の後継は発表されていません。さすがにもう収録も済んでいることでしょうから、ギリギリまで伏せておくつもりなのでしょうか？カツオの声が高橋和枝から富永みーなに変った時もかなり違和感があるという声がありましたが、きっと今回も慣れるまではそう言われてしまうことでしょう。仕方ないことですが後を引き継ぐ声優はやりにくいだろうと思います。