幹事クリタのコーカイ日誌2013

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12月4日 ● 2015年の大河ドラマ決定。

 再来年2015年の大河ドラマが井上真央主演の「花燃ゆ」に決まったそうです。井上真央が演じるのは吉田松陰の妹・文。うーん、また随分とマイナーなところを選んだものです。宮崎あおいの篤姫、上野樹里の江はまだそれでも歴史に残る人物でしたし、綾瀬はるかの八重ですらもう少し本人にドラマがあります。吉田松陰に妹がいたことすら知られていないのに、そんな人物を主人公にして果たして大河ドラマとして成立するのでしょうか?

 いまの「八重の桜」も前半の会津視点の幕末動乱を描いていた頃は面白く見ることができました。主人公の八重はほぼ関係ありませんでしたが、会津藩、幕府、朝廷、薩摩藩、長州藩などの動向で歴史が動いていく様子を描いていて楽しめました。残念ながらというか、予想通り後半に入ってからはすっかりホームドラマになってしまい全く面白くありませんが。

 「花燃ゆ」は過去の女性が主人公の大河ドラマの欠点をさらに強調しそうです。つまり歴史の表舞台に立っていない女性を主人公にしてしまったことで、主人公と歴史が直接結びつかないのです。大河らしい歴史のダイナミズムを描こうとすれば、江のようにどこにでも無理に顔を出させるか、八重のように主人公に無関係にストーリーが進むか、どちらかの手法を取らなくてはなりません。

 吉田松陰は幕末の人物と言っても早々に死んでしまいますし、文が結婚した久坂玄瑞も同様。長州藩目線ならやはり桂小五郎か高杉晋作を主人公にしないとダイナミックな幕末史は描けません。せめて伊藤博文でも良いのですが、日韓関係を考えると伊藤を主人公にする勇気はNHKにはないでしょうし。今年の大河が会津藩目線だったのでアンサーソングのように長州贔屓の人に「お返し」しようと考えたのかも知れませんが、今年以上に期待できない大河になりそうな予感がプンプンします。

 まあ来年の大河ドラマ「黒田官兵衛」が少しは期待できそうだから、1年おきだと思って諦めることにします。



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