幹事クリタのコーカイ日誌2013

[ 前日翌日最新今月 ]


 
10月17日 ● アンパンマンのキャラたち。

 やなせたかしが亡くなりました。94才の大往生。やはりひとつの時代が終わった感じがします。やなせたかしはアンパンマンよりも先に作詞家として、また絵本作家として、「詩とメルヘン」の編集長としての顔がありました。だからアンパンマンが世に出てきた時には、それらの顔との違和感が僕の中にはありました。

 またアンパンマンはもともとはマンガではなく絵本でしたし、広く世間に知れたのはテレビアニメだったので、やなせたかしは、どこか僕の中では複層的なイメージがあって、その仕事の幅の広さもあり、どうこの人を捉えて良いのかわからない時期がありました。

 アンパンマン自体も、大人の目線で見ればかなりシュールというか、よくこんなことを思いつくなという奇妙な作品でした。ストーリーはそれほど変ではないものの、全体に流れる空気が普通の感性ではない、世の中と少しズレた感覚があり、それは戦争を体験してきた世代ならではの独特の世界観なのかなと思っています。

 ところがこれが幼い子どもにはバカ受け。特に次々と出てくる珍妙と言えば珍妙、ベタと言えばベタなキャラクターたち。うちの子どもたちに大受けしていて、ベビーシッター代わりにアンパンマンを見せておけば大人しくしてくれるので、彼らが幼い頃には本当にアンパンマンにはお世話になったという気がします。

 息子はバイキンマン、娘はドキンちゃんがご贔屓でしたが、主人公のアンパンマンよりもサブキャラクターたちの方が個性的で見ていて癖になります。ちなみに僕のガラケーの待ち受け画面も、もう何年も前からアンパンマンのキャラクターたちです。アンパンマン、ジャムおじさん、バタコさん、チーズ、バイキンマン、カレーパンマン、しょくぱんマン、ドキンちゃん、天丼マン、ロールパンナちゃん、おむすびまん、ホラーマン…。自分で思っている以上にたくさん知っていてびっくりします。それだけアンパンマンのキャラクターたちは文字通り「キャラが立っている」んでしょうね。

 これだけ多くのキャラクターを生み出した作家は手塚治虫とやなせたかしくらいかも。ご冥福をお祈りします。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」