楽天の田中が開幕から無傷の２０連勝、そして昨年から続く２４連勝。すごい記録です。今後も破られるとは思えないほどの大記録です。しかも今年先発して勝ち負けがつかなかった試合は３試合しかないのですから、ほぼ先発すれば勝てるということ。防御率を考えても味方が２点取ってくれればＯＫなわけですから内容的にも完璧と言えます。まるで野球マンガの世界です。

　２０連勝目の相手は日本ハムの二刀流ルーキー大谷。こういう前人未踏の記録を止めるのは勢いのある新人かもと思いましたし、実際先に２点の援護をもらったのは大谷でした。しかし打球を膝に当てられてしまったあたりから大谷もツキに見離されてしまったようです。もちろん２点を与えてからは完璧に相手打線を抑え込んだ田中もさすがなのですが。

　スーパールーキーでも止められなかった田中の連勝はどこまで続くのでしょう？なんでも日本ハムはかつての甲子園でのライバル斉藤を１軍に引き上げて、もしかしたら田中と対戦させるかもという話があるようです。これはこれでまた面白いカードになります。もちろん実力的には今の田中と斉藤では比べものにはなりません。しかし、斉藤の持つ「天運」がその大きな実力差を一気に縮めてくれるかもという期待も片一方でどうしても思ってしまうのです。これまた野球マンガ的な展開なのですが。

　以前にも書きましたが、ここまで連勝を続けてきた田中はもちろん凄いのですが、相手チーム、相手打線、そして相手投手が情けないとも考えられます。一方的にここまでやられ続けるというのはプロとして恥ずべきことです。もしダルビッシュが日本にいたら、ここまで田中に連勝を続けさせただろうかと、つい考えてしまいます。ダルビッシュがいない今、誰が田中を止められるのか。本気で田中の連勝にストップをかけにいくこと、これはパ・リーグ各球団の使命ではないでしょうか。野球マンガ的にもぜひここはワクワクするような展開を期待したいです。