幹事クリタのコーカイ日誌2013

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8月11日 ● アンフェアな名球会。

 また「日米通算」で揉めています。ヤンキースのソリアーノが日米通算2000安打を記録しました。と言っても日本では広島に在籍して9試合出場2安打のみ。残りは全てアメリカで打ったのですが、名球会の規定は「日本でプロ野球をスタートさせた選手」としているので、ソリアーノも入会資格を得たということです。本来この規定はメジャーに渡った日本人選手は入れたいけど、アメリカから来た大物外国人選手は排除したいために作った島国根性丸出しのみっともない規定ですが、今回はその規定を作った時には想定外のことが起きてしまったわけです。

 当然名球会は規定通りソリアーノに入会の案内をするべきところですが、何と彼らはソリアーノを入れないために「規定を変えるかどうか検討する」などと言っているそうです。最低です。自分たちが決めた規定なのに、排除するために後だしジャンケン的に規定を変えるなどというのは失礼極まりない態度であり、日本が好きだというソリアーノがこれで日本嫌いになってしまったらどうするんだという感じです。入会するかどうかはあくまでもソリアーノ側の意思であって、名球会が規定を変えて排除するなんて全くもってフェアではありません。こんな恥ずかしいことがアメリカで大きく報道されないよう願うばかりです。

 これまでにも何度も書いているようにプロ野球の記録を「日米通算」でカウントするのは無意味です。違うリーグの記録を通算しても参考記録程度の意味しかありません。この悪しき風習は、名球会がメジャーリーグに渡った野茂やイチローを仲間に加えて会の格を上げようと画策したことに端を発しているわけですが、それを正そうともせず逆に乗っかって騒ぐスポーツマスコミの責任も大きいと思います。

 どうしても名球会が日米通算でカウントするというならそれはそれで構いませんが、少なくともマスコミはそれは参考記録であることを肝に銘じてそれなりの扱いにとどめるべきです。マスコミが2000安打ばかりを大騒ぎして他の記録にスポットを当てないものだから、選手の正当な評価をすることができなくなっています。記録自体は単なる数字です。様々な記録のどこに光を当てて、それをどう評価してファンに示すかが専門家である野球記者の腕の見せ所でしょう。脊髄反射のように2000安打ばかり騒ぐなんて、あまりにも質が低いと思わざるを得ません。



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