幹事クリタのコーカイ日誌2013

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7月6日 ● なぜ父親が知りたい?

 安藤美姫が出産したことに対するマスコミの反応が常軌を逸しています。最初このニュースを聞いた時には「ふーん」としか思いませんでした。だから昨シーズンは出場しなかったのか、納得というだけ。だからその後の大騒ぎには違和感だらけです。いいじゃん、子どもを産んだって。それをわざわざマスコミに知らせる義理はないし、父親の名前を明かす必要もない。婚外子であってもなくても、他人には関係ないことだし、それについてとやかく言う権利もない。それなのになぜ彼女の決断を傍からとやかく言うのか、興味本位の下衆な勘ぐりばかりでつくづくウンザリします。

 アスリートに対しては競技以外のことであれこれ言うべきではないと考えます。今回の件なら大事なことは2シーズン休んだ安藤がソチ五輪目指して復帰するということであって、子どもの父親が誰であるかは全く関係ない話。強化選手から外されている安藤がどう復帰する計画を立てているのか、代表になれる可能性はあるのかないのか、協会側は彼女をサポートをするのか、そういうところを追うなら報道の意味もありますが、父親探しや婚外子の是非などを論じるのは全くもって的外れも甚だしいし、アスリートとしての安藤に対する敬意も感じられないし、そもそも安藤の人権にも関わることです。

 安藤は我々の娘でも妹でもありません。なまじ「美姫」とか「ミキティ」とか呼んで、自分の身内であるかのように可愛がってきたつもりかも知れませんが、25歳の立派な大人の女性です。彼女が自分で決断して行ったプライベートな部分のことを、ことさらに取り上げて大騒ぎするのは変だと思わないのでしょうか?週刊文春の「緊急アンケート 安藤美姫選手の出産を支持しますか?」はさすがに抗議の声が殺到して中止になったらしいですが、そもそもそういう企画を立てた時点でアホかと。同じ出版社の「Number」編集部に身内のやらかした不始末について意見を聞きたいところです。アスリートをプライベートの切り売りで商売している類のタレントと同列に扱うのはやめたらどうかと思います。

 まあ安藤側にももう少し情報を上手にコントロールできるブレーンがいなかったのかなぁとは思わないでもありません。本人はソチ五輪へ向けて復帰する思いを語りたかったのかも知れませんが、結果としては父親探しがメインになってしまったのは、情報の出し方としては失敗でしょう。まあ出産するまでは隠しておけただけでも成功だったとも言えますけどね。妊娠段階からマスコミに出ていたら、もっと大変なことになっていたでしょうから。



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