幹事クリタのコーカイ日誌2013

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5月23日 ● 柔の相撲と剛の相撲。

 世間的にはあまり話題にはなっていませんが、大相撲夏場所がいよいよ佳境を迎えています。ここまで横綱白鵬と大関稀勢の里が11戦全勝でトップを併走、それを大関鶴竜が1敗で追っている展開。横綱日馬富士は2敗ですが、まだまだ上位対決を残しているのでどうなることかわかりません。

 最近ずっと大関陣が弱くて面白みがなかった優勝争いですが、今場所は大関陣が安泰という日も多く、ここまで安定した成績を残しています。ひとりカド番の大関琴欧州のみが5敗と危うい立場にいるのが残念ですが、特に全勝を続けている稀勢の里には大いに期待したいと思います。

 7年以上にわたって賜杯は日本出身力士の手に渡っていません。辛うじて旭天鵬が帰化しているので日本人なのですが日本出身ではありませんし、相撲ファンとしてはテニスの「ウィンブルドン現象」のようなことがいつまで続くのか、ちょっとやきもきします。ちなみにテニスでは今年マレーがいよいよウィンブルドンを制覇する可能性も高いと思いますので、今場所稀勢の里が優勝を逃すと相撲がテニスに先を越される可能性もあります。

 稀勢の里は強い時は強いのですが、相撲に柔軟性がないと言うか、白鵬のような相手の力を受けとめる柔らかさがありません。白鵬が尊敬する大鵬の相撲を理想にして「柔」を目指しているのだとしたら、稀勢の里は大鵬のライバル柏戸の「剛」の相撲。時に柏戸が大鵬を一気に土俵の外まで持っていってしまったように、稀勢の里も白鵬を圧倒することがありますが、15日間トータルで考えるとどうしても取りこぼしが多く不利になってしまいます。

 今場所ここまで取りこぼさずに全勝を続けてきただけに、何とか稀勢の里にはこのチャンスを生かして賜杯を手にしてもらいたいと思います。



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