この日曜日に「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン2013」が開催されます。もちろん僕が出るわけではないのですが、比較的身近な人が３人もエントリーしています。それぞれはお互いに全く面識がないだけに本当にランニングブームは各方面に広がっているんだなと思います。この大会は前日エントリーなので、土日ともに岐阜まで行かなければなりません。そんな面倒くささを押してでも走りたい人が約１万人もいるんですから驚きです。

　近年のランニングブームに乗ってこうした市民ランナーが参加する大会が秋から春までやたらと開かれています。そしてそれに参加する人もうなぎのぼり。運営側はさぞかし儲かることだろうと思います。メディアが絡みスポンサーがたくさんつくメジャー大会ならともかく、参加費の割に参加賞もしょぼいし運営もお粗末な大会も粗製乱造気味に乱立しています。それでもブームは恐ろしいもので、たくさんの参加者が集まるのですから。

　僕のように中学までに長距離走は散々やって「苦しいだけでなにが楽しいんだ」と思うような人間からしたら、このランニングブームは理解に苦しみますが、一種のファッションなんだろうと思って見ています。なにせスポーツ用品売場に行くと派手で女性受けしそうなランニングウエアがたくさんディスプレイされています。若い女性がブームに乗って始めると、それに追随して男どもも走りだすわけで、いまがその真っ只中なわけですが、果たしてこのブームがいつまで続くことやら。ふと「走るのって苦しいだけで面白くない」と誰かが気づいたら一気にブームが終息してしまうことでしょう。

　そうしてブームが終わった後に「まだやってんの？」と言われながらもコツコツと走り続けている人こそ、本当にランニングが好きな人です。なにせ僕がテニスを始めてから３０年余り、この間に３回くらいテニスブームが来ては終わりましたが、そのたびに「テニスまだやってるの？」と言われ続けてきた僕が言うのですから間違いありません。僕は７０代になってもテニスを続けたいと思っていますから、ぜひいま走っている人たちも「生涯現役ランナー」として７０歳になっても走り続けていただけたらと思います。