幹事クリタのコーカイ日誌2013

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5月17日 ● 裏方の苦労は誰かが見ている。

 うちのテニスサークルのサイトの掲示板は昔ながらのものなので、最近はあまり利用されていません。なにせサイトを作った17年前から同じものを使っているので、古色蒼然としていてすでに骨董的な味わいすらあるほどですから。

 そこに一昨日「ご相談(掛け持ちって)」 というタイトルで見知らぬ方からの書き込みがありました。内容をざっくり言えば、自分はテニスサークルの裏方としてコートの手配、ボールの手配、保管などで苦労しているのに、他のサークルに調子よく潜り込んでテニスをしているメンバーが2人いて腹立たしい、サークルの掛け持ちってどうなのよ、というようなことでした。その方への返事も含めて詳しくはこちらをご参照ください。

 これは恐らくサークルの運営をしている人なら誰しも共感できることでしょうし、逆にそうじゃない人からしたら「なんで掛け持ちしちゃいけないの?」と不思議に思うことでしょう。27年もサークルを運営しているとその両者に横たわるギャップの大きさが理解できるだけに、余計に書き込んだ人の傷ついている気持ちが痛いほど感じられました。

 サークル運営している人間、特にコートやボールの手配をしている人間が何よりも大変なのは、サークルを休めないことです。その人がコートに行って手続きをし、ボールを持っていかないことにはサークルは始まりません。だから休むことはおろか遅刻さえ許されないし、もしそんな事態が生じそうな時は全力で対応します。体調が悪くても、仕事が忙しくても、家庭がトラブっていても時間までに必ずコートに行く。これは本当に大変なことですし、それができる責任感の強い人間でなければ無理な役目なのです。

 ところがそういう仕事(と言っても報酬をもらっているわけでもなく完全にボランティアですが)を手伝うこともせず、気分と都合だけで他のサークルにもひょいひょいと顔を出して楽しんでいる「おいしいところどり」な人間がいると、自分だけ損な役回りをしている気分がして本当に腹が立ちます。しかもそういう調子の良いタイプは概して「自分はうまく立ち回って生きている、裏方なんて馬鹿馬鹿しいことは人に押しつけておけばOK」と思っているのが感じられてしまうのです。本当は暇な癖にうまくPTAや自治会の役員を忙しい他人に押しつけて遊んでいる人と同じです。

 だから書き込んだ方の腸が煮えくり返るような思いが僕にも本当によくわかりますし、27年もサークルを運営していれば僕自身数え切れないほどそういう目にも遭ってきました。だからこの方への返事にも書きましたが、解決策のひとつは馬鹿馬鹿しいと思ったらやめてしまうことです。お金を貰っているわけでもないのに趣味でそんなストレスを抱え込むのは本当にムダです。胃に穴が空く前に撤退した方が良いです。

 でももしそんなことでサークルをやめたくないと思っているのなら、必ずサークルの中に理解者がいて協力をしてくれるはずですから、そういう人たちを大事にして一緒に乗り越えていくことでしょう。他人のために苦労して汗をかいている人のことを、ともにテニスしているメンバーはきっとわかっているし味方になってくれるはずです。僕もそういう人たちに支えられて27年間続けてこられたし、楽しんできたし、良い仲間がたくさんできたと思っていますから。


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