幹事クリタのコーカイ日誌2013

[ 前日翌日最新今月 ]


 
3月11日 ● あれから2年。

 東日本大震災から2年が経ちました。「まだ」と「もう」の両方の思いが交錯します。まさに未曾有の震災と言うべき悲惨な経験から2年。この間に我々は何を学び、何を変え、何を守り、何を作ったのかと考えてしまいます。

 いま日本は「安部バブル」の前兆に沸いています。本格的にあのバブル時代のようなバカ騒ぎが訪れるのか、それともその前にストップがかかってしまうのかはまだわかりません。株価の上昇具合は1980年代半ばからの状況を思い出させます。あの時は株が上がったから次は土地が上がるぞ、と言われて、実際に不動産が急騰して、そこからとんでもないことになりました。

 まだたかだか20数年前のことなのに、また同じことを繰り返すのか、それとも今度はきちんと着実な経済成長を遂げるのか。どうも今の期待だけで株価が上がっていく様子を見ていると、なんにも変わっていないんじゃないかという不安ばかりが先に立ちます。

 2年前の震災で「世界観が変わった」と言っていた人が本当にたくさんいました。もちろん、あの時はそう思ったのでしょう。そこに嘘はないと思いますが、そういう風に簡単に世界観が変わるような人は、またこうした浮ついた世相で簡単に変わるのではないかという不信感は当時から感じていました。

 そうじゃなくて、自分というベースがきちんとあった上に、あの震災をどう受け止めて、そこから何を自分の中に取り込んでいけるか、きちんと咀嚼できている人が、本当に学び、変わり、守り、作れる人だと僕は思っています。

 具体的なことは人それぞれでしょう。震災の被災当事者と、周りにいる人と、遠くから見守っている人でも違いますし。ただ改めて2年前の衝撃を振り返り、自分の中に何を取り込んだのかを検証する作業は、これを機会にみんなしても良いのかなと思います。少なくともまだ「過去」になったわけでは全然ないのですから。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」