幹事クリタのコーカイ日誌2013

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2月15日 ● 五輪から外されるレスリング。

 オリンピック種目からレスリングが外れることがほぼ決まったようです。ロンドン五輪の26競技から1競技を中核競技から外すというIOCの投票で、近代5種やホッケー、テコンドーなどと競り合ってレスリングが選ばれたそうで、ちょっと驚きました。

 なにせレスリングは近代五輪の第1回から行われているだけではなく、古代オリンピックでも行われていた、まさに五輪を代表するような競技のひとつです。今は日本の女子が強いから日本国内でも話題になっていますが、本来は欧州で盛んに行われている競技ですし、アメリカ、ロシア、中東なども強いワールドワイドな伝統あるスポーツ。環太平洋地域だけで盛んな野球やソフトボールと違って、いくら人気がないからと言っても、まさか外されるとは思いもしませんでした。

 テコンドーが残ったのは韓国のロビー活動のお陰だと言われているので、レスリングももっと日本がロビー活動をしていればと非難されてもいるようですが、柔道のように日本発祥の競技ならともかく、レスリングの場合は日本のせいと言うよりはむしろ国際レスリング連盟の失態ではないかと思います。

 個人的にはサッカーやバスケットボールのようにプロリーグが盛んな競技や、テニスや採用が決まっているゴルフのようなプロツアーが確立しているような競技は特にオリンピックでやる必要性はないと思っています。人気がないから外すのではなく、人気がない競技だからこそオリンピックでやって盛り上げていくべきでしょう。商売一筋というIOCの姿勢には疑問を感じざるを得ません。

 レスリングが2020年の五輪から外れるということは、いま招致を目指している東京オリンピックで行われないということ。せっかく金メダルが期待できる数少ない競技だけに残念でなりません。東京オリンピックに出られないとなると、レスリングから柔道へと才能溢れる子どもたちが流出する可能性も出てきます。ただ柔道もいま揉めに揉めていますから、早く体制を立て直して受け皿にならないと、子どもたちがどちらも選べなくなってしまいますが。

 それにつけてもIOC。いつまでも伏魔殿のままではなく、そろそろ透明性と公平性を向上させてはどうかと思います。オリンピックは暇なヨーロッパの貴族の遊びというには、もう巨大になり過ぎました。



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