幹事クリタのコーカイ日誌2013

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1月21日 ● 言い訳の多いスポーツ。

 フェイスブックの友達になっている同世代の人がフルマラソンを3時間20分台で走ったという記事を投稿していました。50代の一般サラリーマンがそのタイムというのはかなり早いと思いますし、自慢したくなるのもわかります。それとともにタイムで実力を示すことができるスポーツはわかりやすくて良いなぁとも思いました。

 テニスは実力が測りにくい上に、客観的にもその実力を示しにくい競技です。サービスのスピードくらいなら数字で示すこともできますが、それはテニスのほんの一要素であって、サービスが速ければ強いというわけでもありません。どちらが強いかというのは直接対決すればわかりますが、それとて一発勝負ではいろいろな要素が入り組んできてわかりにくいもの。まして一緒にコートに立てない者同士の実力を比べることはとても困難ですから、客観的な実力の指標というのは無理だと思います。

 その上、自分でも実力がどれほど向上したのかなかなか把握できません。例えばできなかったプレーができるようになった、というのは実力が上がったということですが、それがコーチの球出しならできるようになったというのでは、まだ本当の実力ではありません。それを実際の試合で使えて初めて自分の実力です。しかも、10回に1回や2回成功しただけならそれは「まぐれ」であって、少なくとも10回中7〜8回はできてようやく「できるようになった」と言えると思います。

 さらにテニスの難しさはそうした「技くらべ」でもないこと。どんなに技術が高くても試合に勝てなければ意味がありません。結局、今まで勝てなかった相手に勝てるようになる、というのが一番実力向上を実感できるわけで、逆に言えばどれほど技術が向上したと思っても、試合に勝てないうちはやはり実力は大してついていないと考えた方が良いです。

 もっとも、タイムのような数字で示せないからこそ、自分の中でいくらでも言い訳も妄想もできるのがテニスの長所。加齢とともに如実に数字が落ちていったらやる気を失ってしまいそうですが、テニスなら試合をしなければ弱くなったとは認めなくても良いし、たとえ試合で負けても相手あってのことですから言い訳の材料はいくらでもあります。コートコンディション、自然条件、ペアの調子、周りの環境など、思うようにならないことはたくさんあります。一番お互いに傷つかないのは「今日は相手が良かった、相手の日だった」と考えること。長く続けるなら、そういう便利な言い訳もたくさん引き出しに入れておかないとね。



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