幹事クリタのコーカイ日誌2012

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11月8日 ● 田中真紀子は評論家の方が向いている。

 日本では田中真紀子文科相が騒ぎを起こしていますが、世界ではアメリカの大統領にオバマが再選されたことで騒いでいます。もちろん米大統領選の方が重大なニュースに決まっているのですが、オバマについては僕はあまり語るべきことがないので、田中文科相について考えます。

 彼女は誰でも知っているように、長年面白い(不規則)発言を繰り返してマスコミにとっては「おいしい」人物となっています。角栄の娘という付加価値に加えて、誰にも遠慮しないで世の中の本音(と思われるようなこと)をズバッと言いきるし、言うだけではなく実際にやろうとして様々な軋轢を生じます。今回の件もそうですが、常に話題を提供しては世間を騒がせます。だからこそ人気もあるし、選挙の「顔」として閣僚にしたくなるのでしょう。

 ただ政治というのは面白いことを言えば済むものではありません。実際にはいろいろな立場の人のことを考えて常に調整を取りながら事を進めていかなければなりません。バランス感覚がとても大事な仕事なのですが、田中真紀子は全くそれとは真逆のタイプ。偏りまくりですし、それが売り物でもあります。こういう人を要職につけてはいけないと思います。あくまでも外野にいて野次を飛ばしているのがお似合いです。本当は政治家じゃなくて評論家になった方がその力を発揮できることでしょう。

 今回の3大学不認可の件は思いつきの受け狙いで言ってみたものの全く逆効果になってしまいましたが、彼女が提議したことについては、もう少ししっかり議論をすべきことだろうと思います。官僚が全てをお膳立てして大臣はハンコを押すだけで良いのかということと、本当に大学は減らした方がいいのか、というこの2つの問題はそれぞれ別個のことであり、きちんと話し合うべきです。

 僕は官僚がお膳立てすることに違和感はありません。そのための官僚ですから。特に日本のようにコロコロと大臣が替わるようでは、施策の継続性を考えたら官僚主導になるのも当然ですし、そうじゃないとむしろ不安です。政治家にとって官僚は対決するものではなく、うまく使うものです。田中文科相にはできないことでしょうけど。

 それから大学を減らすことについては、単なる感情論ではなく、もっとその意味を深く考えた方が良いと思います。単純に「どうせ遊んでいるだけの4年だったら行かせるだけ無駄。勉強しない奴は高校卒業したら働けばいいんだ」とか「底辺の大学がたくさんあるから、受験生のレベルが下がり若者がバカになるんだ」とか、大学教育をその程度の短絡的な理由で衰退させて良いものなのか。これについては気が向いたらまた書こうかと思っています。



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