幹事クリタのコーカイ日誌2012

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10月6日 ● WBC監督人事に思うこと。

 WBCの監督に山本浩二決定、という報道を聞いて、思わず「うーん」と唸ったのは僕ばかりではないことでしょう。もちろん、彼が適任か否か、ということもあります。65歳。ユニフォームを脱いで随分たちますし、もっと若手の人材はいなかったのかとも思います。一時期は現役監督をという声が高く、となると秋山かと思っていたら、断固拒否されて一転山本浩二になったのは、11月にキューバとの試合も決まっているからで、拙速と言われてもここは早く決めたかったからでしょう。

 今回のWBC日本チームの監督を引きうけるのはかなり勇気のいることではあります。なにせ過去2回を連覇してきただけに、今回も優勝が当然の目標。優勝以外なら「負け」と言われてしまう状況で、ほいほい引き受ける人などいないでしょう。まして現役監督なら自分のチームを放り出してもというわけにはとてもいきません。みんな断る中で、「よし」と引き受けたとしたら、さすがカープの至宝山本浩二です。男気溢れています。

 ただより大きな問題はそこにあるのではなく、相変わらずNPBはグダグダの組織なんだなぁということ。そもそもWBCに参加するかどうかというところで選手会と連盟が揉めました。大会運営側との「出る」「出ない」のチキンレースを仕掛けておきながら、なぜか金をちらつかされて連盟に説得される形で折れた選手会もおかしいですが、日本球界の利益代表であるはずの連盟が一貫してWBC側に立って選手会を説得する不思議。コミッショナーは素知らぬ顔でゴタゴタの際にリーダーシップも発揮しなければ責任も取らないし、今回の監督人事ひとつすらちゃんと決められない。見ていて実にうんざりします。いい加減、近代的なまともな組織にしたらどうでしょう。昔の興行師たちが集まった見世物じゃないんだから。

 ともあれ監督は決まりました。後は各球団、各選手が積極的に協力してくれるかどうかです。有力選手がどんどんメジャーリーグに流出している中、どこまで思い通りの選手が集められることやら。イチロー、青木、ダルビッシュ、黒田ら今季メジャーでチームの主力として活躍している選手はWBC参加は厳しいでしょうから、基本はメジャーで使えない選手と国内組になりそうです。飛車角金銀抜きではどうしても見劣りしますが、こればかりは仕方ありません。

 まあいつまでも勝ち続けることができるわけではないですし、本当はあまりハードルを高く上げずにファンも気楽な気持ちで見れば良いんでしょうけどね。でもマスコミは盛り上げそうだし、そうはならないだろうなぁ。つくづく火中の栗を拾った山本監督も大変です。



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