ロンドン五輪が終わってようやく寝不足の日々からも解放されました。それは良いのですが、あれほど怒涛の五輪中継をしていたテレビ各局がいきなりスポーツ中継をやめてしまったので、まるで同じテレビ局とは思えないほどの落差を感じます。まあメダリストを追いかけて話を聞いたりはしていますけどね。それはスポーツではなく違うものだし。

　要は日本のテレビ局はオリンピックばかり過剰に取り上げるということで、スポーツが好きと言うよりはオリンピックが好きなんだなぁということが良くわかります。まあテレビ局だけではなく、それを見る視聴者も好きなんでしょうけどね。視聴率が取れるからあれだけ中継しているんだし。世界的に見ても日本人のオリンピック好きは突出しているという話も聞きますが、確かにこれだけオリンピック一色になるというのは日本人ですら奇異な感じがします。何をおいてもオリンピック、とりわけ日本のメダル獲得でしたから。

　もちろん、オリンピック中継が悪いわけではありません。僕も大好きで寝不足になりながら見ていたのですから。そうじゃなくて、せっかくオリンピックで世間の人々の注目を集めた各種の競技をどうして継続的に追いかけないのかということを言いたいのです。レスリングだってバドミントンだってフェンシングだってアーチェリーだって、あれだけ見ていて面白いのですから、４年に一度しか放送しないのではなく、きちんとフォローしていけばコンテンツとして育っていくはずです。もう少しメジャーな競技だって日頃は中継が少なくて、Ｊリーグは細々、なでしこリーグも滅多に放送はありません。競泳や陸上の中継も日本選手権などをちょっとだけ。テニスはグランドスラムですらWOWOWじゃないと見られません。

　集中豪雨的にオリンピック中継をして、それから４年間は無視ではあまりにももったいないと思います。その４年間をきちんとフォローしてこそオリンピックがより活気づくはずなのに。特に今は地上波だけではなくＢＳもあるし、ＮＨＫなんかたくさんチャンネル持っているんだから、スポーツ専門チャンネルくらい作っても良いでしょう。オリンピックにあれだけ放送時間を割くなら、それくらいしないとバランスが取れません。それに日本のスポーツが強くなるにも、すそ野を広げる意味でも、ＮＨＫが専門チャンネルで中継する意味は大きいと思います。ま、GAORAとかJ-SPORTSとかピンチになっちゃうけど。