昨日、運転中にラジオを聴いていたら「名古屋麺」の話をしていました。いわゆる「名古屋めし」の麺だけを取り上げていたのですが、名古屋には麺もユニークなものがたくさんあって、「きしめん」「味噌煮込みうどん」「カレーうどん」「台湾ラーメン」「あんかけスパ」「鉄板スパ」がある、ということでした。

　確かにどれも名古屋独自の発展を遂げている麺料理です。歴史のあるものも浅いものもありますし、有名店に行かないと食べられないものも、ごく庶民的な喫茶店で食べられるものもあります。それぞれに個性が強烈で好き嫌いも分かれるかも知れませんが、名古屋が誇る食文化であることは間違いありません。

　あまりにも個性的なので名古屋人ですら好みが分かれる「名古屋麺」。僕はカレーうどん、台湾ラーメン、鉄板スパは好きだしよく食べますが、きしめんとあんかけスパは滅多に食べません。味噌煮込みうどんは名古屋めしを食べにきた他の地域の人に付き合って食べに行くくらいです。

　残念なのはこの「名古屋麺」に入っていなかったものがひとつあること。それは「スガキヤラーメン」です。名古屋発祥のファーストフードチェーンと言えば何と言ってもスガキヤです。そしてスガキヤのラーメンは名古屋の学生のソウルフードと言っても良いでしょう。東海エリア外に住んでいる名古屋人からしばしば聞くのが「スガキヤのラーメンが食べたい」という言葉。それほど支持率が高いラーメンなのです。

　ただスガキヤラーメンを、東京の有名ラーメン店のラーメンと同じようなものと思ってはいけません。かつて知り合いで、名古屋に隠れたご当地ラーメンがあるらしい、という間違った期待をして東京から来たラーメン好きがガッカリして帰っていったことがありますが、基本的に有名ラーメンとは別種の、名古屋独自のラーメンだからです。まあ昔に比べればスガキヤも随分と全国へ進出しているようだし、そういう勘違いをするラーメン好きも少ないでしょうが、ぜひこれを７番目の「名古屋麺」に入れてもらいたいものです。

　あ、ちなみに「喫茶マウンテン」の小倉抹茶スパとか、あの手のゲテモノはさすがに「名古屋麺」には入れなくても良いと思います。あれを美味しいと思っている地元民はいないし、そもそもマウンテンは僕が学生の頃から「マズイけどボリュームがある」ことだけが取り柄の学生向け喫茶店でしたから。好きこのんで遠くから来る人の気が知れません。