幹事クリタのコーカイ日誌2012

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6月26日 ● 就活も婚活も1勝すれば良い。

 最近就活がうまくいかずに自殺をする若者が増えているんだそうです。また婚活がうまくいかずに精神的に追い詰められてしまう人も多いのだそうです。就活も婚活も「自分が求められていない」ことを世の中から突きつけられるわけで、そりゃあ精神的にきついだろうと思います。しかも常に他人との比較に晒されて、単なる能力ではなく人格まで否定され、「勝ち組」と「負け組」に分けられてしまうのですから、若者にとってこれほどの苦行はありません。真面目な人ほど死にたくなるでしょう。

 昔はそんなことで死ぬような人間は滅多にいなかったと言っても、そもそも就職も結婚も今ほどは困難なミッションではありませんでした。なんだかんだ言っても9割以上の人間は大した苦労もせずに就職をして結婚をしていたのです。就職することや結婚することは「普通」であり、なんら特別な能力を必要としませんでした。仮に本人がぼんやりしていても周りがそれなりにお膳立てしてくれたりもしました。もちろん、当時は今ほどみんな高望みをしなかったせいもあります。またいい加減に決めても、世の中自体が右肩上がりだったので帳消しになっていた部分もあります。今は自ら就職や結婚のハードルを上げてしまっている感もありますから、余計に難しいのだろうとは思いますが、それはやはり時代の違いだから何とも仕方ありません。

 さて、そんな就活や婚活の「負け組」が大量生産されてしまう世の中になってしまった今、大事なことは「負けは負けじゃない」ことを若者に教えておくことです。「負ける」ことは辛いですが、負けに慣れれば耐性ができるとともに、負けてもまた次があることを覚えます。そして負けを負けと認めない限りは、いくらでも戦えるし、いつかは勝てます。まあ精神論ではありますが、「負け慣れ」しておかないと、就活や婚活だけではなく人生を乗り切るのも大変ですから、ぜひとも子どもの頃から「負ける」経験を積ませておいた方が良いと思います。

 小学校の運動会で順位をつけないとか、いろいろ子どもの気持ちを考えて(もしくはモンスターペアレントの攻撃を恐れて)「競争回避」な教育をされていると喧伝されてきましたが、今後はいろいろな場面でむしろ競争を取り入れて、ひとつのことで負けても別のことで勝てば良い、勝っても負けてもそれで全てが終わってしまうわけではない、ということを教えた方が良いんじゃないかと思います。大事なことは負けたところからどう立ち上がるかです。どうせ人生、全勝で終わることはあり得ないのですから。それに、就活も婚活も全勝どころか100回負けても1回勝てば良いんですし、そう思えば少しは楽になるんじゃないかと思います。

 ま、その1勝が本当に勝利かどうかわかるのは少し時間が経ってからなのがまた歯痒いところですけどね。



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