幹事クリタのコーカイ日誌2012

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4月11日 ● 大人は若者を舐めている。

 うちの娘はよく「ゆとりを舐めるな」と言います。それは「ゆとり教育」を受けてきた自分たち世代は言われるほどバカじゃないぞ、という意味かと思いきや、彼女の主張は逆で、「ゆとり教育」世代のバカさ加減は大人が思っているよりもすごいぞ、という意味でした。自分たちでも思い当たる節があるほど、勉強をちゃんと教えてもらっていないと考えているようです。

 そして彼女は「でもそうしたのは大人たちであって我々が悪いんじゃない」と言います。まあそれはその通りです。悪いのは本人たちではありません。この理屈は多くの若者がいま使っています。クルマも買わない、旅行にも行かない元気のない若者が多いと言われると、そんなお金はない、それは若者の雇用を制限している大人が悪い、となります。結婚しない、子どもを生まない、という批判に対しても同様に子どもを生みたい世の中じゃないから、と言われてしまいます。

 おっしゃる通り、悪いのはこんな世の中を作ってきた大人であり、若者は被害者です。じゃあ大人はその加害者としての責任を取って若者に補償をしてくれるのか?絶対、そんなことはしません。大人は「いまの若者は可哀想だな」と同情するのが関の山で、自分たちの既得権益は手放したりしないからです。そして大人たちは内心「我々だって若い頃は大人によって抑えつけられ搾取されてきた」と思っていますから、若者が立ち上がり向かってこなければそれまでのことだと考えています。

 結局「ゆとり教育」で学力が下がったことで実際に一番損をするのは大人ではなく、その教育を受けた本人たちです。大人はむしろ自分たちの座を若者に脅かされないので楽になるくらいです。20代の若い女性が中高年男性に惹かれるのも若い男性に知力・体力・財力的な魅力が乏しいからで、オヤジ世代にしてみれば敵の戦力ダウンはラッキーに過ぎません。

 若者は「舐められて」います。なのに大人のせいにばかりしていたら、ますます勝ち目は薄くなるばかり。加害者は必ずしも罪を償うわけではないということを肝に銘じて、もっと自分のレベルアップに頑張った方が良いんじゃないかなぁ。



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