ふと気付くと、最近本当に何も買っていないと思いました。一昨年くらいに物欲が高まって、デジカメだのＰＣだのクルマだのと買いまくりましたが、それからずっと本当に買い物をしていません。家電も買わなければ服も買わない。最近買っているのはせいぜいマンガ雑誌くらいなものです。モノをなるべく溜め込みたくないということもあるし、お金がないという根源的な問題もあって、買い物に対する意欲がかなり減退しています。

　じゃあ一体どうしてお金がなくなるんだ、と考えると、まず習い事の多さ。五十路のオッサンが習い事というのはかなり気恥ずかしいのですが、山本麻友美プロとのレッスン会、テニススクール、サックス、ピアノと定期的に指導を受けているものだけでこれだけあって、月の出費は全部合わせると５万円を超えます。

　他に使っていると言えば交際費。お茶、食事、お酒とさまざまですが、いずれも誰かと会う時に必要なお金です。これはもっと積極的に人と会っていた２年くらい前よりは減りましたが、それでも人と会ってご飯を食べるのは好きなので、どうしてもそういう費用もかかってしまいます。後は昔から好きな旅行費用もバカになりません。最近機会が減ったとは言え、ちょくちょくと出かけてはいます。

　かつて「モノより思い出」というキャッチフレーズがありましたが、確かに今の僕もそれに近い状態です。モノを買うよりも、いろいろな体験をしてそれを自分の体と頭に刻み込んでいこうとしています。良いモノを買えば自分だけではなく孫子の代まで伝えていけるのに、自分の体験は自分だけのもので、自分が死ねば消えてしまいます。その代わり、モノは失ったり取られたりしますが、自分の体験は自分だけのものであり誰にも手が出せません。

　どっちが良いとか悪いとかではありませんが、今の僕はたくさんの体験をしておきたいとボンヤリ思っています。まだ体も動けるし頭もボケていないうちにと、気持ちが焦っていろいろやらせているのかも知れませんが。