幹事クリタのコーカイ日誌2012

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2月2日 ● ユーミンは荒井に限る。

 Twitterで畑中葉子さんが『ハルジョオン・ヒメジョオン』ばかり聞いている、というツイートをしていました。ユーミンの隠れた名曲です。僕もこの曲は好きなので、「紅雀」はクオリティ高くて良いですね、というリプライをしたところ、「私も「紅雀」大好きです^^ 」と返事をしてくれました。「紅雀」はユーミンの5枚目のアルバムで「松任谷」名義で出した初めてのアルバム。『ハルジョオン・ヒメジョオン』が収録されています。

 ユーミンがデビューした当時、僕はまだ中学生で、彼女の音楽に触れてもっともビビッドに影響を受けている世代です。特に初期の荒井由実名義のアルバム(「ひこうき雲」「MISSLIM」「COBALT HOUR」「14番目の月」)は本当にそれまでの日本の歌謡曲ともフォークとも明らかに違う楽曲の数々が収められていて、僕たちは一気に夢中になりました。「紅雀」はその後に出たアルバムですが、かなり難解というか、ポピュラーさが希薄で作家性が強く出ているので売上は落ちましたが、ファンの間では強い支持がありました。

 昨晩のNHK「SONGS」は山本潤子。彼女はハイファイセット時代にユーミンの楽曲をカバーしていることで知られていて、特に『冷たい雨』『卒業写真』はユーミンバージョンよりも彼女の方が人気があるくらいです。番組では彼女が『海を見ていた午後』の歌詞の新しさについて語っていましたが、僕もこの歌の「小さなアワも 恋のように消えていった」というフレーズに、大学生の時にビックリしたのを覚えています。普通なら「恋が小さなアワのように消えていった」と書いてしまうところです。そこをアワ視点にするところがユーミンの非凡さで、このレトリックの巧みさは未だに作詞家として日本一だと思っています。

 ユーミンの音楽を語り始めると、どうしても初期の70年代の楽曲が中心になってしまいます。彼女のエッセンスは全てその時代に作られて詰め込まれていますから、のちのち年末恒例で出てはオリコン1位を獲得していたバブル期のアルバムよりもずっと鮮度が高いのです。「サンマは目黒に限る」と同様「ユーミンは荒井に限る」と今でも思っています。ま、「紅雀」は松任谷ですけど。ところでこのネタ、数年おきに似たようなことを書いている気がします。調べるのが面倒なので無視しますが、それだけ初期のユーミンを僕が好きだということです。



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