幹事クリタのコーカイ日誌2011

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12月20日 ● 金正日死去と今年の重大ニュース。

 金正日総書記の死去というニュースには驚きました。危ないという報道はずっと繰り返しなされてはいましたが、まさか本当になるとは。今年は独裁者受難の年です。もっとも殺されたわけではなく(恐らく)天寿を全うしたのだとしたら、金正日は独裁者としては幸せな部類に入るだろうと思います。

 これで北朝鮮は混乱の局面に入ることでしょう。独裁者の死は必ずしも周辺国家にとって僥倖ではありません。曲がりなりにも国内を抑え込んでいる独裁者がいたことで保たれていた平和というものもあります。北朝鮮国内で争乱が起きれば日本、韓国、中国にとっては危うい火種になります。よくよく注視していくべきです。

 それにしても一年も押し詰まってきたこの時期にこれほどの重大ニュースが飛び込んでくるとは、今年は本当に何という騒々しい一年だったことでしょう。ベルリンの壁が崩壊した1989年、阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件の1995年と並ぶほど、重大事件のオンパレードです。

 国内では東日本大震災に福島第一原発事故、奈良和歌山の豪雨、野田政権の成立や名古屋、大阪の首長選挙。海外ではニュージーランド地震、ブラジルの洪水、タイの洪水、ジャスミン革命、ロンドンの騒乱、ビンラディンの暗殺、カダフィの暗殺、そして金正日の死去。もう災害と騒乱と体制交代ばかりです。なでしこジャパンのW杯優勝くらいしか明るいニュースを思いつかないくらい禍々しい年でした。

 1989年もかなり印象的な年でした。新年早々に昭和天皇の崩御、美空ひばりと手塚治虫が続けて亡くなり、消費税が施行され、天安門事件が起こり、ベルリンの壁が崩壊し、マルタ会談で冷戦が終結、そして最後に日経平均株価が史上最高値をつけてバブルが絶頂に達しました。こんな歴史的な一年はなかなかないと思ったものでしたが、ただこの時はまだ明るい未来を感じていました。冷戦が終わって平和な世界が来る、そして日本の経済は世界一強い。今となってはお笑い草ですが、その時は本当にこれから明るい時代が来るぞぉと思っていたのです。

 1995年はそれに比べて暗い年でした。1月に阪神淡路大震災、3月に地下鉄サリン事件、警察庁長官狙撃事件と立て続けに暗い事件が続きました。東京で青島都知事、大阪で横山府知事が誕生、韓国のデパート崩壊、沖縄米兵少女暴行事件とロクなことがありません。救いは野茂のメジャーリーグデビューとその活躍くらいでした。

 今年は1989年よりも1995年に近い暗い気分です。と言うか、1995年と似たような印象の事件が起きています。阪神淡路大震災と東日本大震災、地下鉄サリン事件と福島原発事故、地方首長の交代、野茂となでしこジャパン。そして今年円高の記録を更新しましたが、これまでの記録は1995年でした。

 今年はまだ10日以上残っています。これ以上ひどい出来事が起こらないことを願うばかりです。




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